勝負事 菊池寛

今日は菊池寛の「勝負事」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
菊池寛と言えば、近代文学においてもっとも財を成した人物という認識があるんですけど、その文章を読んでいると、なんと言ったらいいのか、麻薬みたいに魅惑的なことを書くんです。ほんの数ページのエッセーなんですけど、これがあまたの本を売って巨大な財を成した人の、随筆だ、という感じがするんです。もっと読みたくなるというか、二度と会いたくない人の真逆というかなんというか……。
 
 

 
 
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ハイネ詩集(64)

今日は「ハインリヒ・ハイネ詩集」その64を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
今回の詩は、フランスのペルピニャンの南にあるピレネー山脈が舞台です。地中海にほど近い、山ぎわの町のようです。wikipediaやグーグルと同時に、詩を読んでみると、やっぱり楽しいです。ピレネー山脈の、丘の上にある街の写真とか、ネットに載ってますね。
 
 


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こども風土記 柳田國男(27)

今日は柳田國男の「こども風土記」その27を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
かつての子どもの世界には、行事と、仕事と、遊びの3つが混じりあった領域があって、柳田によれば「ままごと」でさえも、やはりかつては、遊び以外の意味あいがあったようです。正確には本文をご覧ください。今回は「精霊飯」について描いています。この文章が印象に残りました。
 
 

めいめいがべる前にまず辻々で無縁ぼとけを祭り、または少しずつ近所の家に配ってまわるという例も多い。私はまだそういう場所に行き合わせたことがないが、小さな女の子が年上の娘の子の指図さしずを受けて、まじめに一生懸命に働いていた様子はほほえましいものであったろうと思う。
 
  

 
 
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愉しい夢の中にて 坂口安吾

今日は坂口安吾の「愉しい夢の中にて」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
坂口安吾は、夢の中に現れた親友河田のことを、この随筆に書いています。過去の彼がどういう人であったのかを書いています。この記述が印象に残りました。
 

彼はひどい貧乏であつた。無一物で、ガスも電気もとめられて、食事もできない毎日の中で、恐らく人間としては最も窮乏した生活を暮した男であるが、あそこまで窮乏すると、もう人間は妙にみぢめな暗さからは脱け出してしまふ。尤も河田には人間の底に光があつた。そして逞しい気骨があつた。だからあの男はどん底の中にゐても、決して身辺に湿気といふものを持たなかつた。思ひ出すと懐しい。私の中では永遠に暗くならない。
 私は河田の芸術が好きであつた。あの男は沢山の失敗作を書いた。大部分は…………
 
  
坂口安吾は親友河田との思い出について「今日、私の記憶の中で生きる人間の楽しさとなつて残つてゐる。あんなに貧乏であつたくせに! この豪華を私は愛す。」と書くんです。
 
 
つづきは本文をご覧ください。
 

 
 
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ハイネ詩集(63)

今日は「ハインリヒ・ハイネ詩集」その63を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
ハイネの愛は奇妙なもので、なんだか子どもの言っていることみたいなんです。ハイネは言葉を使う第一人者なのに、なぜか言葉への不信が、よく語られるんです。恋人の言うことは信じないけれど、愛しているというような詩があるんです……。

美しい若い女よ、わたしは決して信じない
そのはにかんでゐる唇の言ふことを
こんな大きな黒い眼は
徳といふものをもつちやゐないこの鳶色は筋を引いた嘘を消しちまへ!
わたしはおまへをしんから愛してゐる
 
「わたしは言はない」とか「どうぞ独逸の話はもうやめにしてくれ!」というように、ハイネは繰り返し、言語を用いない、ということを表現するんです。
 
わたしは言はない、なぜさうしたか
なぜだか自分でもわからない——
さうして彼女の眼をふさいでは
そのくちの上に接吻きすをする
 
 


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こども風土記 柳田國男(26)

今日は柳田國男の「こども風土記」その26を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
柳田國男は、こんどは子どもの「おままごと」について論じはじめます。柳田は、この起源について、ちょっと驚くようなことを指摘しています。本文を引用すると、こうなっています。

「食べ物を野天でこしらえる」……「それに携わった者がいつの世からともなくわらわであった。」……「その面白さを忘れることができなくて、折さえあればその形をくりかえして、おいおいと一つの遊びを発達せしめたのである。」(……部分は略)
 
 
そういうのを、美濃みのでは「つじめし」と言ったそうです。
 
 
戦時中の道ばたに七輪を持ち出して、そこで魚を焼いたりした女たちが居た、という物語を、別の本で読んだことがあるんです。柳田によれば、かつての日本では、幼い女の子たちが、野外で料理をやっていた。そういう習俗があった。これが日本の姿だったのか……。とか思いました。映画とか小説でも、めったに見たことの無い、日本の独特な風俗が描写されています。
 
 

 
 
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夢 萩原朔太郎

今日は萩原朔太郎の「夢」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
萩原朔太郎といえば詩集「月に吠える」や、「青猫」が有名で、これがぼくは好きなんですが、今回は数ページの随筆を読んでみました。夢を自由にコントロールできる装置があれば、という話しを萩原朔太郎がするんです。萩原はすごい悪夢を見るんだそうです。
  

現実の世界に於ては、たとへどんなに恐ろしい事件、死に直面するやうな事件に遭遇しても、決して夢のそれのやうには恐ろしくない。
 
ぼくも1度だけすごい悪夢を見たことがあって、大声で叫んで目が覚めて、自分の声が大きすぎて恥ずかしかったことがあります。
 
 
そういえば、哲学者の戦中日記を読んでから眠ったら、戦場に迷い込んだ夢を見てしまって、その時はどんな映画よりも恐ろしかったです。映画だと、ほんとに殺されてこれで終わりになってしまう、とは思わないんですけど、夢の中ではその感覚があるんですよねえ……。
 
 
あと萩原は、動物がどのように夢を見るかを指摘しています。そういえば犬の眠るところは、間が抜けていたり、可愛かったりして、すこぶる情緒的な存在だったというのを、思いだしました。
 
 

 
 
 
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