与謝野晶子詩歌集(36)

今日は「与謝野晶子詩歌集」その36を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 

小傘をがさとりて朝の水くみ我とこそ穂麦ほむぎあをあを小雨こさめふる里

という歌は、なんだか一茶の俳句みたいだ、と思って「穂麦」の句を調べてみると、一茶はこういう俳句を詠んでいました。
 
しの竹のひよろひよろ暮る穂麦哉
妹が子は穂麦の風にふとりけり
首たけの水にもそよぐ穂麦哉
 
  

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  
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うぐいす 原民喜

今日は原民喜の「うぐいす」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
原民喜と言えば、原爆について描いた詩集をのこし、ほかにも「死のなかの風景」「夏の花」などの作品を書いたことで有名なのですが、戦争の被害を受ける前はそもそも童話作家で、戦後にはジョナサン・スウィフトのガリバー旅行記なども翻訳している、児童文学者なのでした。今回は、児童向けの童話を読んでみました。
 
 
起承転結の、転と結が、とくに存在しないのがかえって印象深い、穏やかな童話なんですけれど、いったい原民喜は他に、どんな童話を書いたんだろう、と思う作品でした。
 
 

 
 
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白痴(44) ドストエフスキー

今日はフョードル・ドストエフスキーの「白痴」その44を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
アグラーヤとその家族は、ムイシュキン公爵を社交界にデビューさせようとしている。ただ公爵は世間知らずで学力もとぼしい。本文こうです。

とにもかくにも、おそかれ早かれ、公爵を社交界へ出さなければならぬ。なにしろ、公爵は社交界というものには、とんと不案内だからである。要するに、親たちは、公爵を多くの人に『見せ』たい意向をもっていた。

誰も彼もそろいもそろって、公爵という人はまことにおめでたい人で、自分の身の上をみんながこんなに心配しているのに、ちょっとも察しがつかないのだという概念を作り上げてしまっていた。そのために、彼を見ては、誰もが心ひそかに憂えていた。
 
アグラーヤは、公爵のことをとても尊敬していて好きなわけですけれども、公爵の特殊な行動というのを止めさせたいという強い願望を持っています。ちょっと前に公爵がさまざまな議論をしたことを、良いことだとはまったく思っていないんです。夜会の席で、ムイシュキンがおしゃべりになることを禁じたがっているんです。具体的にはこう述べています。

「もしもあなたが、何か死刑だとか、ロシアの経済状態だとか、『美が世界を救う』だとか、そんな風なことをしゃべりだしたら、そしたら……わたしはもちろん、喜んで、さんざん笑ってあげますけど、しかし、前もって御注意しておきますが、今後はもうわたしの眼の前には出ないでくださいね!いいでしょう、わたしまじめに言ってるの!今度こそまじめに言ってるんだわ!……(略)……それじゃ黙ってらっしゃい。神妙に坐って黙ってらっしゃい」
 
彼は、それが上手く出来そうにない性格なので、公爵はもう、公爵のための夜会に、出席しないのがいちばん良いのではないかとさえ言ってしまう。
 
 
非常に親密なはずのアグラーヤから困惑する注文を受けて、主人公ムイシュキン公爵はなぜか、暴漢ロゴージンとあって話しをしたくなる。このなんでしょう、細やかな伏線のみごとさというのか、複層になった人物相関図の織り込み方の鮮やかさが、読んでいてたのしかったです。中盤で気になる記述がありました。こういうのです。
 
アグラーヤがどうしたわけか(『嫉妬しっとのためだ』と公爵はひとり言を言ったが)、非常な不安と、なみなみならぬ逡巡と、激しい苦痛におそわれている

ぼくはほとんどまったく嫉妬を感じないこう、人間性に乏しい日常をすごしているんですけど、たとえば折口信夫は「万葉びとの生活」の中で嫉妬の重要性を説いている。ぼくは価値のある嫉妬の感情というのが分からないなあと、長らく思っていたんですけど、そういえば文学でたのしいと思うシーンは、嫉妬が深く関わっていることに、今回はじめて気が付きました。このドストエフスキーの白痴を読みすすめると、登場人物が嫉妬をしている。そこにとても共感して、こういう人間性があるのかと感心するところがありました。
 
 
嫉妬がないというのは世間との関わりが薄い、ということだと思うんですよ。アグラーヤとナスターシャを比べると、愛しい人が別の人のところへゆくことに対して、態度がまったく逆なんです。アグラーヤには健全なこう心のありようがあって、たびたび嫉妬をしています。
 
 
ガーニャの父親であるエパンチン将軍はもう寿命が近く、病に臥していて、息子のガーニャとコーリャは動揺しています。……それから公爵をもてなす社交界の夜会がはじまった。ちょっとこの場面だけバルザックが描くフランスの社交界みたいに華やかなんです。脇役の描写も浮ついた感じで面白く、元ドイツ人で異国に移住した詩人が出てきたりしてなんだかハイネみたいで、どうもフランス的な夜会の描写なんです。本文こうです。

……有名な、色男のN公爵があった。これはヨーロッパじゅうの女を悩殺するほどの人で、また女ごころの征服者でもあった。

……そこにはもう一人、文学者で詩人である人さえもいた。元はドイツ人の出であるが、今では立派なロシアの詩人で、そのうえ、きわめて礼儀正しい……(略)……
例のドイツ系の詩人は、非常に愛想よく、つつましやかにふるまってはいたが、しかも、ほとんど自分の訪問によって、この家に対して名誉でも与えたかのようなつもりになっていた。ところが、公爵はこうした裏面の事情には、全く気がつかなかったのである。
 
 
アグラーヤは、社交界で華々しい姿を見せている。ムイシュキン公爵もなんとかその場に馴染みつつあるところで、突然なにか………………というシーンで次章に続きます。



 
 
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与謝野晶子詩歌集(35)

今日は「与謝野晶子詩歌集」その35を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
きょうは鏡の間を描いた詩が印象に残りました。与謝野晶子が描きだす詩の細部には、現実の与謝野晶子の生きている姿を思い浮かべられるところがあって、そこが魅力なんだろうと思いました。
 
 

 
 
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白痴(43) ドストエフスキー

今日はフョードル・ドストエフスキーの「白痴」その43を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
公爵は、自分は結婚出来ない男だと宣言してきたんですよ。ところがプロポーズは作中で2回もしている。1回は、かわいそうだったから。もう1回は、急に愛してしまったからです。
 
 
公爵は病持ちだし、学力も体力も乏しいので働けない男だし生きていくだけの金だけはあっても、出来ることはほとんど無い。ムイシュキン公爵はこの先どうなるのか、どうもよくわからない。ただ心の内面の描写で時折見受けられるのですが、彼はなんと言うんでしょうか、根本的には幸福な人間なんだと思います。作者のドストエフスキーは波乱の人生を歩んだわけですけれども、近代の評論家片上伸によれば……「ドストエフスキー」は「猫のようなエナジー」を持った「珍しく幸福な人だと言わねばならぬ。彼の性格の複雑深刻を一貫するシムプリシテイーの力を解する人ならば、必ず彼を幸福だということに同意するであろう」というように評されていて、ぼくもこの考察に同意するんですけど、今回の主人公にも、このドストエフスキーの人格に通底している、社会のありさまについての悩みを超克した……猫のような幸福さ、というのを持っていると思います。
 
 
物語の序盤から、ムイシュキン公爵は白痴であって、結婚なんて考えられないと周囲からは判断されていた。ところがその当人と付きあってみると、意外とありえる「これは不思議千万な話」ではあるが「公爵は全く、すばらしい青年だ」し遺産も相続している……。けれども、エリザヴェータ夫人から見れば娘が公爵と結婚するのは「お話にもならない夢物語」なんです。
 
 
ぼくはどうも、この夫人の見解が、正しいように思える。じゃあ不思議ですばらしい青年である公爵は、これからどうなるのかというと……やっぱりこう猫のように社会とはまったく無関係にこうなんらかの幸福をつくるのではないのかと思いました。公爵には社会的な人間にはなれない、そういう環境なり要因があるわけです。夫人は彼のことを「社会上の地位も持っていないばか者である」と断じている。けれども彼を憎んでるわけでは無い。夫人の批判は辛らつなんですけれども、どこかこう納得がゆくところがあります。娘の未来のことをものすごく思っている。そこでの隠喩的な文章が、これは……ドストエフスキーにしか書けない、と唸りました。引用することさえ出来ないです。彼が書いた文学の中にしか存在できない。
 
 
こういうように三姉妹の両親を困惑させている主人公なんですけど、いっぽうでわかい娘たちは、単に彼の存在を楽しんでいる。公爵のことが好きなんです。結婚だってありえるように思っている。彼が職業につけるかどうかだって、未来のことは分からない、と娘たちは思っている。
 
 
噂の噂の噂を聞いたおばあさんは、公爵のことで「感心できないのは、明らさまに恋人を囲っておくことだ」と言うんです。又聞きの又聞きの又聞きですから、本人とほとんど関係のないウソのハナシになっちゃうわけですけど、たしかにムイシュキン公爵って、複数の女性に結婚しようと言ったり、愛していると言ったり、しちゃってるんですよね。

針のようなことを棒のようにするのはよしてちょうだい!

という夫人の発言は、じつに的を射た指摘だと思いました。とうのアグラーヤは公爵とゲームをして遊んでいる。

彼女は非常に陽気になって、公爵の無能ぶりをこきおろして、恥ずかしい思いをさせ、ひどくからかったので、公爵は見る影もないぐらいになった

さらに他のカードゲームをしたらこれは公爵のほうが達者で、そうなるとこんどは彼女は負けず嫌いのために激怒してしまった。そのあともいろんなことをする。公爵は引っかき回されて混乱するんですけれども、どれもこれも、彼女にとっては、とにかくいたずらがしたい、ということのようです。
 
 
それでみんなが集まっているところで、アグラーヤは、私と結婚したいのか? と問いつめた。公爵は、結婚の正式な申込みこそ出来ていないが「結婚したいです」としどろもどろになって答えた。
 
 
アグラーヤの追及は終わらない。結婚したあとに、いったいどうやって幸福にしてくれるのか、聞かせてくれと言うんですよ。それにたいする主人公の答えがこうですよ。

「僕はあなたが好きなんです、アグラーヤさん、とても好きなんです、あなた一人が好きなんです、そして……からかわないでください。僕はとてもあなたが好きなんです」

好きなだけで、実際にどうやって幸福な家を維持するのか、そのことはちっとも考えていない。経済はどうなっているのか、あらいざらい告白させて、どういう仕事をするつもりかまで問いつめた。妹たちはそれを聞いて楽しくって笑ってしまっている。エパンチン将軍もさすがにこれはまずいということで、娘を黙らせようとするが、そうはゆかない。三姉妹は、これらの騒動は、女たちの冗談なんだと大きな声で言うのでした。そうして去っていった。
  
「アグラーヤ・イワーノヴナさんが僕をからかったんです。それは自分にもわかります」と公爵は物悲しげに答えた。

父親としては、どうもぜんぶ聞いてみても、娘の気持ちが、冗談なのか本気なのかさっぱりわからない。重大なのは、話しぶりはどうも冗談であっても、ほんとうにアグラーヤは公爵に対して、愛を見出しているようなんですよ。アグラーヤはついに、公爵に対して、こう告白します。
 
わたしたちがみんな限りなく、あなたを尊敬しておりますことを信じてくださいまし。わたしがあなたの美しい、……善良な純情をひやかしたりしておりましたら、ほんの子供のいたずらだとお思いになって許してやってくださいまし。もちろん、何の足しにもならないばかげたことを主張しまして、本当に申しわけがありません。

どうも、愛しているのだけれど、結婚とかそういうのとはまったく別の問題なのかもしれないですよ。とにかく、公爵に夢中なんです。もうそれだけは完全に明らかなんです。けれども、結婚だとか恋愛だとかとはだいぶどうも違うんです。2人の喧嘩もひどいですし。家庭教師の仕事をするつもりだと言っていたはずの公爵に、どうにも学力が無くて基本的な歴史をちっともおぼえていないことも明らかになる。公爵は学校や教育機関から見れば、やっぱりバカなんです。でも、ものを考えてゆく力がある。公爵は病身のイッポリットと会って、このまえの彼の告白文の朗読や失態のことについて、こう述べますよ。
  
見かけはどうあろうとも、君にあれを書かせた思想そのものには、必ず気高い根拠があったはずです。時がたてばたつほど、それが僕にはますますはっきりとわかってくるのです、本当に。

イッポリットの言う「さよなら、さよなら!」という言葉が響きました。ドストエフスキーの登場人物は消えてゆかない感じがするんです。100年後にも読まれるだろうし、作中のそれぞれの脇役の存在感があって、読者の心に刻まれ、物語内部で営まれるその暮らしは消えそうに思えないです。白痴は第50回で完結します。
 
 

 
 
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与謝野晶子詩歌集(34)

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牡丹のことを描いた歌がすてきでした。牡丹を見て「うつつなき身」や「そぞろ」ということを連想しているので、散りゆくさまを描いたのかなと思ったんですけど、牡丹のことを調べてみると、牡丹はポトッとまるごと落ちると言うよりも、はらはらと崩れてゆく。蝶の寝床としての牡丹ということは、まだ崩れたりしてはいないのかもしれない。やっぱり儚さを描いた歌なんだろうなと思いました。
 
 
雲雀ひばりは揚がる、麦生むぎふから」……という詩が特別に美しかったです。



 
 
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別離 中原中也

今日は中原中也の「別離」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
なにかすてきな詩を読んでみたいと思って探していて、この中原中也の詩を発見しました。
 
 

 僕、午睡から覚めてみると、
みなさん、家を空けてをられた
 あの時を、妙に、思ひ出します
 
 

 
 
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