山羊の歌(22) 中原中也

今日は中原中也の「山羊の歌」その22を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
詩の基本は、感情を表現するにあたって、ちょくせつ言語を書くのではなく、モノを描きだすことで、モノ自体によって感情を語らしめるのである……という詩人の話を聞いたことがあるんですけど、中原中也は、そのモノとモノの配置がじつにみごとで、セザンヌの丸と四角の配置の美を彷彿とさせるような、みごとさがあるんだと思いました。今回は色彩の描写が鮮やかなんです……。
 
 
こんな絵画の如き文章を書けたことが無い、なあと思いました。
 
 
今回「天使」という言葉が使われているので調べてみたんですが、中原中也が翻訳したランボーの作品に天使という言葉が出て来るんです。中也はこの詩のことを連想しつつ、書いたのだろうかと思いました。
 
 

 
 
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山羊の歌(21) 中原中也

今日は中原中也の「山羊の歌」その21を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
これは、ほかの詩とかなり印象が異なっていて、天上の美しさを描きだしているんです。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の前半部分の星祭りや、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』の冒頭の描写を、思い浮かべました。
 
 
前回も出ていたのですが、詩のなかに、喪失した椅子というイメージが現れるのです。中原中也の椅子、というのがこの詩集で2回だけ登場するわけなんですが、そのいずれも、椅子が無い……という描写なんです。
 
 
今回は、中原中也の想像力で描きだされた上天界の描写において、椅子のことが記されています。
 

 ……………
 小さな頭、長い裳裾すそ
 椅子は一つもないのです。
 下界は秋の夜といふに
 上天界のあかるさよ。
 
 
中原中也が「無い」というところを詩に描きだしているのが、なにか強い印象に残りました。
 
 

 
 
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山羊の歌(20) 中原中也

今日は中原中也の「山羊の歌」その20を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
神話的世界と、夕餉どきに家へともどる者の姿とが混じりあって、なんだか好きな詩なんです。
 
 
  摘み溜めしれんげの華を
  ……………………
  土のに叩きつけ
 
 
というのが印象に残ります。
中原中也の詩は、何回かよんで、3度目くらいになにかすんなり入ってくるように思います。
 
 
むつかしい言葉を調べてみました。
 
炊煙
 
 
カドリールというのを調べてみたのですが、おそらくアザゼルの援助者で、人間に武器を作ることを教えた堕天使ではないかと思います。あるいは、詩の中に登場する、女性の名前かもしれません。
 
 

 
 
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山羊の歌(19) 中原中也

今日は中原中也の「山羊の歌」その19を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
遠藤周作原作の映画『沈黙』を見にいったんですけど、その中に「沼」という言葉が出て来るんです。原作には、沼という言葉が12回記されている……。
 
 
中原中也も、今回の詩で「沼」と書いている。作家は、古き詩人の詩の言葉を暗記していて憶えていて、それで沼と書いたのか。それとも、まったく偶然に同じ言葉が、みごとに配置されたのか。なんだか文学作品同士が静謐な共鳴を成しているように思いました。
 
 
中原中也は、こう記します。
 
 
ためいきは夜の沼にゆき、
瘴気しやうきの中で瞬きをするであらう。
その瞬きは怨めしさうにながれながら、パチンと音をたてるだらう。
木々が若い学者仲間の、頸すぢのやうであるだらう。
 
 
続きは本文をご覧ください。
 
 

 
 
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山羊の歌(18) 中原中也

今日は中原中也の「山羊の歌」その18を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
この詩の終わりのところが鮮明な印象を残すんですけど、前半部分で風景を丁寧に描きだしてから、後半でアクロバティックな詩の転回がある。おわりの一文に、説明不可能な説得力があって、これが詩だ……と思いました。
 
 
茨木のり子という詩人の『倚りかからず』という詩を思い出しました。(リンク先で3分の1だけ読めます……)
 
 

 
 
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山羊の歌(17) 中原中也

今日は中原中也の「山羊の歌」その17を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
少し古い言葉が使われているんですが、繰り返して読むとイメージが広がりました。静かで広い空間を描きだしています。「慈愛の色」と、退く風景と歩み去る人、この対比が印象に残りました。
 
 
むずかしい言葉を調べてみました。
 
 
つましき(つましい)
 
心ばせ
 
をりしも
 
ゆかし(ゆかしき)
 
 

 
 
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山羊の歌(16) 中原中也

今日は中原中也の「山羊の歌」その16を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
冷え込む室内で、この真夏の詩を読んでいて、言葉の機能のことが、なんだか妙に気になりました。想像力豊かな人は、この真夏の情景を読んで、夏の暑さを思いだせると思うんですが、どうも自分では、脳内に真夏がやって来ない。室内の気温を見てみると13.3度で適温から5度くらい低い。もうちょっと良い暖房器具を買わないとダメかなと思ってるところでは、真夏の詩に近づけない。
 
 
肩や頬が冷えるなあ、と思いつつ読んでいるので、どうしても現実のほうが勝ってしまう。春の初めか初夏に読んだら、自分の感覚と相乗効果を成してより響いてくると思うんです。自分から感覚がどの程度離れていると、言葉が届かなくなってしまうのか、というのが気になりました。
 
 
ほんの少しだけ対人関係がある時に、豊かな人間関係の物語を読むとすごく響いてくるんですけど、暖房が完備できていない真冬には、真夏の詩が読めないや、と思いました。
 
 
そういえば、ある哲学者が、極限に孤立した一人だけの言語は存在できない、ということを論じていたのを思いだしました。明日の自分にのみ書き残す日記であれば、明日の自分がこれを読むために言語が記せるわけで、いわば未来の自分と部分的な会話を繰り広げられるわけなんですが、明日の自分さえも存在しないような極限に孤立した条件下では、言語は存在不可能になる……という思考実験みたいな話があったんです。中原中也はこう記します。
 
 
 夏の空には何かがある、
 いぢらしく思はせる何かがある、
  焦げて図太い向日葵ひまはり
  田舎の駅には咲いてゐる。
 
 
焦げて図太い向日葵ひまはりが、という詩の言葉が、なんだか真冬を破って迫ってくるように思いました。
 
 

 
 
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