モルグ街の殺人事件 エドガー・アラン・ポー





今日はエドガー・アラン・ポーの【モルグ街の殺人事件】を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。フランスはパリ、モルグ街で起きた殺人事件を解き明かす名探偵デュパンが活躍する推理小説です。モルグ街というのは架空の街なんですが。
これはなにかの危機を乗り越えるための物語だと思うんです。



ご存じの方も多いとは思いますが、これはいわゆる“世界初”の探偵小説なんです。
日本で言えば“世界初”の恋愛長編小説【源氏物語】のように、過去に例がなかったものを作りだしたもので、ポーはいわゆる創始者・開拓者という存在なんです。アニメで言えばウォルト・ディズニーで、パーソナルコンピューターで言えばスティーブ・ジョブズのように、それまで存在していなかった分野をはじめから作りあげた人です。




それで、何もないところからなんらかの分野を新たに作りあげるというのはどういう用意周到さが必要なのか、というのがこの小説を読むとかなり明確になるんじゃないかと思います。探偵小説という分野が無い時代に、それを創った。探偵の犯人当て物語というのは現代ではアニメとかで普通に存在していてもう魅力が薄れてしまった分野になっているのですが、それが無い時代に、探偵と謎と意外な真相という設定を生み出すには、そうとうの力がいることが判ると思います。ポーはこの小説によって、従来と違う世界を打ち立てた。あり得ないことはないのに、現実化することは不可能な事件のことを描いてみせた。まったくの混沌の状況から、落ち着いた日常へと向かう道のりを描いて見せた。それまではざわめきが周囲を包み隠していたのに、別の世界観を提示することによって、世界のとらえ方が更新される。





何かが明らかに更新される瞬間ってあると思うんです。
金のかんむりを壊さずに、中身が本物の金であるか、それとも金以外であるのかを調べなさい、と王様に言われて、アルキメデスは考える。重さは量れるけど、体積は複雑すぎてはかれない。複雑なものをどうやって理解すればいいのか? 考えても判らないので風呂に入る。風呂にはいると水がザバーッとあふれる。
あふれだした水滴は、なんの水だ? と思う。
「ユリイカ!(わかった)」
と叫んで世界が更新される。




ある思想家が述べていたのですが、文学や詩の言葉というものは、当人や人々を書いた内容へと導いてゆくものなので、一度書いたものを丁寧に書き直し、自身らの未来をより良い方向へと捉え直してみることが大切であるのだそうです。そういうときに、名著や古典というものがほんとうに役立ってくるんじゃないか、と考えています。







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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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