海 太宰治

 
今日は太宰治の「海」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
明日は祝日で「海の日」なのだそうです。この「海」は、ほんの1分で読める短い随筆なんですが、どうも随筆というよりも創作小説のようです。実話ではないらしいんですよ。それで、奥さんがそのことについてちょっと怒っていて、そのことをのちに書いているそうです。実際は家族で仲むつまじく海を見て遊んだそうなんです。それを、みんなに語る時に、その「道楽する」ということを書くのが、なにかつらかったようです。
 
 
奥さんの怒りについてなのですが、これはつまり「自分たちのことを違うように書いてくれるな」ということのようです。障害者支援問題を議論する市民会合がテレビで取材されていたのですが、そこで「私たち抜きで、私たちのことを決めるな」とおっしゃった方がいて、その時に、ぼくはハッとしました。ほんとうだ、と思ったのです。ものごとは当事者同士が一緒に決めなければならない。
 
 
巨大な大陸と鴻大な大河と共に暮らす中国人が、ある時日本に来て瀬戸内海を見た時に、海を川だと思い込み「なんだ日本にも大河があるじゃないですか」と言って日本人を驚かせたことがあるそうです。ひとたび故郷を離れると、もはや再び隣人と巡りあう機会は無くなるというような広い世界に住んでいると、やはりものの見え方や考え方は変わるのだと思います。
 
 
それにしても、子どもに対して語る時、太宰治にとって「海」とは、「浦島太郎さんの海」なんですね。なにかこの言語表現はすごいなと思いました。次回はその「浦島太郎」を公開します。竜宮城へゆく話です。
 
 


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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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