ゲーテ詩集(1) 生田春月訳

今日は生田春月訳のゲーテ詩集(1)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
これはゲーテの詩集です。ゲーテのファウストの要約版を読んだことがあるのですが宇宙的というか壮大な物語で好きです。ところで、さいきん古い詩をよく読むようになったのですが、詩には植物や自然界が普通に主役になって登場することがあっておもしろいなあと思います。
 
 
植物が植物らしいまま中心に据えられた小説ってあるんでしょうか? 詩だとむしろ風景をそのまま描いたものはよくあります。風景画のような詩が。
 
 
ゲーテの描いた「あれ野の薔薇」という詩が美しいです。
 
 
一人の子供が薔薇を見た
あれ野の薔薇を
その朝のやうな若さ美しさを
なほよく見ようと駈け寄つて
子供は見ました喜んで
薔薇よ、薔薇よ、紅薔薇よ
あれ野の薔薇よ

子供が言ふには『僕はおまへを折つてやる
あれ野の薔薇よ!』
薔薇が言ふには『そしたらわたしは刺しますよ
あなたがいつまでもお忘れにならぬほど
わたしも折られたくはありませんもの』
薔薇よ、薔薇よ、紅薔薇よ
あれ野の薔薇よ
 
 
「子供は見ました喜んで」という描写と、子どもらしい強引な態度の対比が、花と棘のイメージと響き合っていて印象深いです。
 
 

 
 
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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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