神曲 地獄(9) ダンテ

今日はダンテの「神曲 地獄篇」第九曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
1000人もの悪魔に囲まれたダンテと師の2人なんですがあの、作者のダンテは政変に巻きこまれて追放をされているんですよ。その時の恐怖というのが物語に反映されているんだろうと自分では思っているんですけど、どういう恐怖だったんでしょうか。ダンテは政治家だけではなくて騎兵隊の一員として戦の最前線に参加しているんですよ。それで教皇派に属していたダンテは、皇帝派との戦争に参加して、それには勝ったのですが、教皇派が内部分裂して二分され、そこで教皇への叛逆罪という汚名を着せられて故郷のフィレンツェを永久追放されたそうです。 ダンテはすごい方針を持って「一人一党」とか言ってるんです。自分が代表にならねば、という。
 
 
この第九曲では、復讐の地獄の女神というのが3人も登場します。蛇を巻き付かせたメドゥーサの姿です。それに対して、天の使いというのがやってきてダンテと師に助力します。ダンテはようやっと憂いの市に立ち入ります。



 
 
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あひるさん と つるさん 村山籌子

今日は村山籌子の「あひるさん と つるさん」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
これは小学校低学年を対象にした童話です。大人が読んでもしかたがないと思うんですが、自分は読んでいて、これは面白いと思いました。子どもがこう、ふつうに失敗するんですけど、へたをすると大人も同じことをする場合があると思います。というか自分もたぶんこういう失敗をし続けて今に至るんじゃないかと思いました。
 
 
装画の写真は「あひるとつる」ではなくて「あひるとさぎ」です。
 
 

 
 
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神曲 地獄(8) ダンテ

今日はダンテの「神曲 地獄篇」第八曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
聖書のルカ福音書には「人を裁くな。そうすれば、あなたがたも裁かれることがない。人を罪人だと決めるな。そうすれば、あなた方も罪人と決められることがない。許しなさい。そうすれば、あなた方も許される」という言葉があるんですよ。ところがダンテは、政界を追放されたという個人的な恨みというのがあって、これをもとに政敵を地獄へ、味方を天堂へと配置したということが指摘されていて、哲学者の西田幾多郎は評論でこれを「公平では無い」というように記しています。
 
 
この神曲というのは不思議な本で、そもそも原題は「神曲」ではなくて「こうごうしい喜劇」という意味のLA DIVINA COMMEDIAという名前なんです。「神曲」というのは日本人がつけたタイトルなんです。ダンテはこの物語を、とほうもない喜劇だと宣言しているんですよ。自分はこのまえ3冊の翻訳を手もとに置いてちょっと読み比べてみたんですけど、ほんとに翻訳者によって印象がまったく違います。
 
 
特に第七曲での地獄の描写がまったく異なるんです。寿岳文章氏の翻訳ではいかにも恐ろしい描写が克明に綴られていてまさに地獄絵図で恐怖小説のように迫力があるんですが、山川丙三郎の翻訳では「悲しき小川は……ひとつの沼となれり」とか「憂ひの都……憂ひの民」というように哀れさが印象的に迫ってきます。山川訳はかなり読んでゆくのがむつかしいんですけど、もっともダンテの文学性に近いんじゃないかなと思っていま読んでいます。周辺が海に囲まれたイタリアの、その山辺であるフィレンツェの文学者という感じがすごくして、外部へ向かうというときに海と沼と舟というのが繰り返し描かれます。
 
 
今回の第八曲では、ダンテと師がステュクスの沼を渡りきり1000人もの悪魔たちに囲まれながらも、憂いの市へとどうしても入るのだと宣言するんですが、さすがに政変に巻きこまれて危うい目にあってきた元政治家の文学者だなと思いました。困難が近づいてきたら普通なら避けるべきだと思うんですが、ダンテはそういう危機に直面してゆくという描写をするんです。



 
 
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幸福の彼方 林芙美子

今日は林芙美子の「幸福の彼方」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
えーと、森永ダースの12つぶの物語というのが好きなんですけど、この動画に出演していた女優が、林芙美子の「幸福の彼方」という短編映画に主演していて、あのー、ぜんぜん関係無いんですが明かりの本でも林芙美子の「幸福の彼方」を縦書き化して公開してみました。
 
 
林芙美子と言えば、震災後の生活を自伝的に描いた「放浪記」という本があるのですが、これほんとおすすめです。林芙美子に興味のある方はぜひ読んでみてください。
 
 
「幸福の彼方」に記されている「信一を好きだと思った」という率直な文章を読んでいて、こういうのが読みたかったのだと思いました。林芙美子は恋愛の描写を、こう記します。

 
 ふつと触れあつた指の感触に、絹子は胸に焼けるやうな熱さを感じてゐた。
 信一を好きだと思つた。
 何がどうだと云ふやうな、きちんとした説明のしやうのない、みなぎるやうな強い愛情のこころが湧いて来た。
 信一は皿を膝に置いたまま黙つてゐる。
 
 
むかしは奥さんという意味の「おかみさん」というのを「お神さん」と書いたようです。誤植かと思って調べたら、昔はたしかにそう書くこともあったそうです。信一は戦時中に離婚して子どもを一人で育てなければならなかったという過去があり、子どもを里子に出して出征し片眼を失って、そうして戦後になると……。続きは本文をご覧ください。林芙美子は幸福と不幸を両方とも描いてゆこうという、そういう独特な方針があるんだと思いました。



 
 
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神曲 地獄(7) ダンテ

今日はダンテの「神曲 地獄篇」第七曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
今回も死者たちへの責め苦というのが描写されていました。日本の場合は賽の河原で、石を積み上げてゆく死者たちにたいして、それを壊す鬼たちという描写が有名だと思うのですが、このダンテの神曲地獄篇では、「貯め込む者たち」と「浪費する者たち」とのあいだで岩を用いて、際限ない戦いが繰り広げられています。
 
 
それから地獄の第五圏に立ち入ったダンテと師ヴィルジリオは、泥まみれになり怒りをあらわす人々に出逢います。悲しみの小川が沼になった場所があるんです。こう記されています。「かれらは手のみならず、頭、胸、足をもて撃ちあひ、歯にて互いに噛みきざめり」非常に怖ろしい描写です。
 
 
仏教で、亡くなられたかたは汚れが浄化されてゆくと教えている宗派があるんですが、ダンテの地獄の描写は死者が憂いつづける描写が繰り返されます。ダンテはこういう理解しがたい悲惨を目の前にして、「なぜこのように苦しまねばならないのか?」「どうして?」と問うのです。
 
 
ダンテはこう記します

かくして我等は宇宙一切の悪をつつむ憂ひの岸をすすみゆき、第四の坎(あな)に下れり



 
 
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日本趣味映画 溝口健二

今日は溝口健二の「日本趣味映画」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
溝口健二は新藤兼人監督のお師匠さんでもあった映画監督なんですが、浮世絵が西洋で人気を得て印象派の画家たちがこれに学んだように、日本映画が世界で受け入れられるという機会を創ってやろうと頑張っていたということが、うかがえる随筆です。
 
 
じっさい20世紀から21世紀にかけて、日本映画を見ないのは日本人だけだ、と言われるくらい、海外の映画ファンは日本映画を愛好するようになったと思うんですけど、そういう未来のことを想像しながら、溝口健二は映画を作ってたんだなあと思いました。
 
 
一番輸出が難しいのが詩で、一番輸出しやすいのが絵だ、と言われているんですが、あの、話によると、つい最近まで川端康成の雪国などは、自然描写と心情描写がカットされてしまって、粗筋だけが翻訳されてしまったりすることもあったそうです。現代でも日本の有名な詩はなかなか海外に翻訳されてゆかないそうです。
 
 
溝口健二は、映画によって絵と詩情というのを作っていて、自分たちの美意識というのが世界に通じるようになれば、と記しています。
 
 

 
 
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神曲 地獄(6) ダンテ

今日はダンテの「神曲 地獄篇」第六曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
前回、禁じられた愛欲に囚われた男女の物語を聞いて気を失っていたダンテは、今回の第六曲にて、地獄の第三圏にたちいります。そこには怖ろしい猛獣ケルベロスが罪人たちに過酷な罰を与えているのでした。これは大食らいの貪欲な者達への罰なんでありますが、とにかく怖ろしい描写でした。ここはまさに、日本の仏教でもよく描かれてきた地獄絵図と共通するとおもうんですが、ダンテはこのような記述によって、権力者の罪について訴えているんだと思いました。
 
 

 
 
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