神曲 地獄(15) ダンテ

今日はダンテの「神曲 地獄篇」第十五曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
地獄をゆくダンテはおもわぬ事態に遭遇します。若くして亡くなられた師ブルネットラティーノに出逢ったのです。炎に焼かれて生前とは異なる姿なのですが、かつてのようにダンテを励ますのでした。ダンテは懐かしい師にこう述べます。「あなたは生前、私にしばしば、人はいかにして不滅の道のりを歩むようになるのかを教えてくださった。その時の慈愛ある優しいおもかげを、私は生涯忘れることがないのです。私は生きている限り、先生から受けた恩がいかに素晴らしいものであるかを、人々に語り継いでゆくつもりです」山川訳はこうです。
 
 
そは世にありて我にしばしば人不朽に入るの道を教へたまひし當時の慕はしき善きあたゝかきおも影はわが記憶を離るゝことなく
今わが胸にせまればなり、われこの教へを徳とするいかばかりぞや、こは生ある間わが語ることによりてあきらかなるべし
 
 
恩師は、生前に遺した「宝辞典」という百科事典を手に取ることをダンテに勧めます。本の中に自分は生きているし、本を通してふたたび出逢うことができるのだと告げます。
 
 

 
 
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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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