悪魔 芥川龍之介

今日は芥川龍之介の「悪魔」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
これ、ほんと芥川龍之介らしい作品というか、芥川ファン必読のレア本だと思います。海外から持ってきた古い話を、日本用の小説に作り直すことの得意だった芥川が、悪魔の事について書いています。ごく短い小説ですので、芥川龍之介の作品が好きな方はぜひ読んでみてください。
 
 
ここに、コウモリの翼を持つ典型的な姿かたちの悪魔が登場するんですけど、この悪魔の性格というのがとても人間的で。悪だけを目指して悪を成しているのではなく、さまざまに悩みながら生きているということが描写されています。「うるがん」というあらゆるものの見える神父が、姫君に取り憑いた悪魔にそのゆえを問い質します。悪魔はたいへんに不可思議なことを言うのでした。
 
 
芥川龍之介が、老年まで生きていれば1960年代ごろに非常に優れた作品を書きあげていたと思います。芥川にはそういう熟成した晩期が無いということで、現代作家からは否定的に見られることもあります。芥川の晩期を調べてみると、漱石の遺作「明暗」のラストシーンにかなり近い、恋愛上の三角関係を実体験しているんですよ。芥川龍之介は、デビュー前の若い頃に漱石から激励の手紙を受けとったりしていて、そうとう強い影響を受けていた。創作者の晩期と、創作の関係性についていろいろ空想をしていました。
 
 
芥川の晩年の作品を、自分はまだ読んだことが無いんですが、静謐な名作だという評を読んだことがあります。今度読んでみようと思います。



 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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