神曲 浄火(14) ダンテ

今日はダンテの「神曲 浄火篇」第十四曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
アルノの川と谷間では、おそろしい悪徳が栄え、まるで人間が狼や豚になったようで、川の岸はむごい事態となっている、という話をダンテは聞きます。嫉妬に狂い、仲間を排斥してしまった過去をくやんでいます。
 
 
それから、ダンテの師は「つわものの敵たちが、投げかける釣り針にあっけなくひっかかってしまわぬように、我々はかたいくつわをお前たちにはめて、身のほどを超えてしまう無理をさせぬようにしているのだ」という忠告をするのでした。それで悪徳に惑わされぬように、天はなにをしているかというと、人々をまねき、星々のように永遠に美しいものを示しながらすべてを包み込んでいる。しかし人々の目はただ世俗を見るのみにとどまっている。それゆえにあらゆることを知る天が、人々を懲らしめるのだ、というのでした。山川訳はこうです。
 
 
天は汝等を招き、その永遠(とこしへ)に美しき物を示しつゝ汝等をめぐる、されど汝等の目はたゞ地を見るのみ
是に於てか萬事(よろづのこと)をしりたまふもの汝等を撃つ。
 
 

 
 
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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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