神曲 天堂(16) ダンテ

今日はダンテの「神曲 天堂」第十六曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
今回はものすごく難しい内容でした。ダンテの曽祖父が、家系のことを語っています。なぜ家が没落したのかを、説くんですが……。婚約破棄とそれに引きつづく事件というのがですね、フィレンツェ市全体の混乱につながったのだということを言うわけですよ。
 
 
家系の問題が、ついに家全体どころか、都市全体に悪影響を及ぼしたことだってあるんだという、うーん……。ダンテはそういう時代を描写する時に、こういう謎めいた言葉を残しています。「ああ血筋というものは、ただささやかな尊さをもつものだ。情に流されるこの世で、血筋があがめられてしまうのも無理は無い。ほんとうの愛のゆきわたる天にあっても私は血を誇りに思う。しかし血統の誉れよ、汝は縮むマントだ。なにかをつねに継ぎ足さぬかぎり、そのようなものは時をつかさどるハサミで切り刻まれてゆく」

山川訳はこうです。
 
 
あゝ人の血統のただ小(ささや)かなる尊貴(たふとさ)よ、情の衰ふるところなる世に、汝人々をして汝に誇るにいたらしむとも

我重ねてこれを異(あや)しとすることあらじ、そは愛欲の逸(そ)れざるところ即ち天にて我自ら汝に誇りたればなり

げに汝は短くなり易やすき衣のごとし、日に日に補ひ足されずば、時は鋏はさみをもて周圍(まはり)をめぐらむ

 
「あゝ人の血統のただ小(ささや)かなる尊貴(たふとさ)よ」というこのダンテの一連の文章がどのように、世間からさげすまれてしまった、ある貧しい家のキリスト教徒に通じえたのか。そこのところを知りたいんだが、と思いました。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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