海潮音(3) 上田敏

今日は海潮音(3) 上田敏を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
今回の詩はじつに奇妙に神秘的なものでした。こんなのです。
 
 
 …………珊瑚の森にほの紅く、
 ぬれにぞぬれし深海の谷隈の奥に透入れば、
 輝きにほふ虫のから、命にみつる珠の華。
 
 
ジョゼ=マリヤ・ド・エレディヤ(1842-1905)という、キューバ生まれフランス育ちの、詩人の作品です。日本ではほとんど知られていない詩人だと思うんですが、全作品を読んでみたいです。
 
 
 輝きにほふ虫のから、命にみつる珠の華
 
 
そもそも、海の珊瑚礁を描いているのに、森の奥底を描くように記している。海の底に虫のからがあったりするんだろうか、海の底が濡れているとはじつに神秘的な表現だ、と思いました。小説でこういう文が入っているとしたら、いったいどういう物語なのか、といろいろ空想をしました。このほかに日本のことを描いた詩があるんです。黄金の山があると噂されていたその頃に、ヨーロッパから熱帯の海を越えて日本を目指す、海の男が描かれています。
 
 
難しい字を調べてみました。

ほかい〔ほかひ〕【祝ひ/寿ひ】
https://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/203231/m0u/

忽ち
https://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/137128/m0u/%E5%BF%BD%E3%81%A1/

ヂパンゴ(ジパング)
https://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/100012/m0u/%E3%82%B8%E3%83%91%E3%83%B3%E3%82%B0/
 
撓る(しわる)
https://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/113239/m0u/%E3%81%97%E3%82%8F%E3%82%8B/
 


 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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