神曲 天堂(20) ダンテ

今日はダンテの「神曲 天堂」第二十曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
今回は、非常に興味深い人物が登場します。トロイア人のリペウスという人物なのですが、これはとても不思議な登場人物なんです。すこぶる存在感がありました。というのも、この神曲では基本的に、キリスト教の描く天国を記していっているわけなのですが、リペウスはちっともキリスト教徒では無いんです。リペウスは生前、キリスト教と無縁だった。しかし天国のかなり重要なところに住んでいて、重大な仕事をしている。
 
 
人々の中に鳥が一羽混じっていて、言葉を話しているような衝撃があって、主人公ダンテは思わず「これはどういうことなのですか?」と聞く。
 
 
作家ダンテの思い描くキリスト教の世界観では、決まりごとを破るほどの、強い愛や信念というのがあって、たとえ見た目上は信仰とまったく無縁なものであっても、人生を終えるまでのある瞬間に、キリストのことを真に思い、信じ、キリスト者となった者は居るのだというのでした。地獄から現世に戻り、この天国にまで辿りつくことになった者さえいる、という展開でした。なんだか親鸞の教えとか、ギュンターグラスの人生とかを無意味に想起しました。例外というのがあるんだ、ということを主張するダンテが、なんともかっこ良かったです。
 
 
人間全体の知識の不完全さを実感し、そして未来の見えない自分であっても、甘美な安らぎを感じる瞬間は訪れうる、というダンテの描写にしびれました。
 
 

 
 
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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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