神曲 天堂(27) ダンテ

今日はダンテの「神曲 天堂」第二十七曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
天堂でもはげしい非難というのが存在します。聖ピエトロは、法王の地位を不当に奪った者たちを批判するのであります。
 
 
今回の描写は、じつに映像的で、白の世界から紅にうわっと変化します。しかもその描写がまさに詩で、朝明けに空と雲が紅くなる、それを描いています。あー、映画で見たい、と思いました。ハリウッドかカンヌかどこかで映画化してくれないかなと思います。神曲地獄篇は正直、映像で見たくないものの代表なんですが、煉獄篇と天堂篇はじつにビジュアルとして興味深いです。とくに煉獄篇の山を登るシーンは、現代の映像作家がよく原典とするものだと思います。
 
 
今回、地獄篇では徹底されていた「批判」というのが天堂でもさまざまにおこわなれるのですが、ついに導女のベアトリーチェまでもが、本格的な批判を行うんです。第九天を見ようとしない人々に対して、怒るのです。めったに怒らない人の、この批判的態度に驚きを禁じ得ないのでありました。
 
 
また、法王の名を騙る偽の宗教者に対して厳しい批判がなされています。ベアトリーチェはこう語ります。
 
 
ああ欲よ、汝は人間を深く汝の下に沈め、ひとりだに汝の波より目を擡(もた)ぐるをえざるにいたらしむ
意志は人々のうちに良花(よきはな)と咲けども、雨の止まざるにより、眞(まこと)の李(すもも)悪しき実に変る
 
 
導女ベアトリーチェは「信仰と清純は、子どもたちの中にしか存在しなくなった」と言うのです、思いだしてみれば、幼い頃はたしかに清純だった。子どもの中に真理がある、と述べています。導女は、天が順境をもたらすときに、正しい道をゆき、花の開いたのちには、ゆたかな実をもたらすでしょうと、主人公に囁きます。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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