海潮音(14) 上田敏

今日は上田敏の海潮音その14を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
今回は、おそらく上田敏がもっとも意識を集中して翻訳した詩だと思います。「神曲」を書いたダンテの詩です。
 
 
……今回のは、とくに良かったです。海潮音のたぶん、もっとも中心的な詩なんだと思います。語彙が不足しているので上手く言えないんですが、とにかく忘れがたい詩です。海潮音に、ちょっとでも興味がおありでしたら、ぜひ今回は読んでみてください。あのダンテが、愛について記しています。ダンテ神曲の大長編の、地獄篇の終盤のところの興奮や、あるいは浄化篇のクライマックスの感動に、匹敵するような、完璧な詩でした。いやそれよりももっと、ぜんぜん私的で繊細な愛の詩なんですけど。
 
 
何度か読んでいると、なにか多様に表情を変えてゆくように思える、モナリザのほおえみのように、印象が変わり続ける詩に思えます。
 
 
心も空に」というのは、「心もうつろで。ぼんやりと。うわのそらで。」という意味ですし、作中で「怖ろしい荒神さえも、うるわしく存在しているように思える」とか「愛は馳せさり、馳せさりながら泣いている」と、両極端なことを書いているんです。
 
 
作中に書かれる、あえかな君、というのが、どういう人か、と何度か読み返していました。じつに謎めいた詩だと思います。
 
 
むずかしい言葉を調べてみました。

もののあはれ
 
應(=応)え   (※ただの旧字です)

あえか
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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