風と光と二十の私と 坂口安吾

今日は坂口安吾の『風と光と二十の私と』を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
坂口安吾が、幼い頃に出会った奇妙な人びとのことを描いています。この文章が印象に残りました。
 
 
  本当に可愛いい子供は悪い子供の中にいる。子供はみんな可愛いいものだが、本当の美しい魂は悪い子供がもっているので、あたたかい思いや郷愁をもっている。こういう子供に無理に頭の痛くなる勉強を強いることはないので、その温い心や郷愁の念を…………
  ………………
  第一、字が書けないということはとがむべきことではない。要は魂の問題だ。………………
 
 
牛飼いの子であるとか、恋に夢中な幼子であるとか、奇形や乱暴や、あるいは蛇を殺す若者であるとか、愚直な子どもたちへの敬愛を感じる随筆です。ぼくはいろんな人物像を混同しちゃうところがあるんですが、坂口安吾のこの、人物の明確な書き分けの、その秀逸さに舌を巻きました。自然界への描写も鮮やかなんです。こういうのです。
 
  
  私はそのころ太陽というものに生命を感じていた。私はふりそそぐ陽射しの中に無数の光りかがやく泡、エーテルの波を見ることができたものだ。私は青空と光を眺めるだけで、もう幸福であった。麦畑を渡る風と光の香気の中で、私は至高の歓喜を感じていた。
  雨の日は雨の一粒一粒の中にも、嵐の日は狂い叫ぶその音の中にも私はなつかしい命を見つめることができた。樹々の葉にも、鳥にも、虫にも、そしてあの流れる雲にも、私は常に私の心と語り合う親しい命を感じつづけていた。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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破戒(21) 島崎藤村

今日は島崎藤村の『破戒』その(21)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
あと数回で、破戒は完結です。高柳はけっきょく逮捕され、猪子先生とは別れ、丑松は自分一人だけになった。藤村は、厳しい生まれの先生が居た、という実話を聞いて、ここまで克明に想像を広げた。どうして藤村はこんなにリアルに悲劇が書けるんだろうかと、考えていたんですけど、どうも藤村はじっさいにそういう印象を文壇の中で持っていたんでないかと思いました。
 
 
藤村の前の時代の近代文学者を調べていると、樋口一葉が1895年(明治28)ごろに活躍して、正岡子規が1898年(明治31)ごろに新聞連載している。それから尾崎紅葉が三十五歳で、あまたの門下生を残していった。藤村がこの物語を書きはじめる前に、時代の移り変わりがあった。藤村はそういう文壇の移り変わりを、学校と村の出来事に転じていって凝縮して、この作品で描きだしている気がします。
 
 
いまいちこう上手く表現が出来ないんですけど、藤村は偽りなく自分の実感を描いているように思いました。作家は他人の感性を描きだすもんだと、よく評論で読むんですけど、藤村の自然主義文学は、明らかに藤村自身の実感を、異なる環境の主人公に投影しているように感じました。
 
 
藤村の、飯の描写はなにかこう、餓死が深刻だった時代の、食への執念を感じて、印象に残るんです。原文はこうです。
 
 
  其日にかぎつては、飯も焚きたてのいきの立つやつで、汁は又、煮立つたばかりの赤味噌のにほひがうまさうに鼻のさきへ来るのであつた。小皿には好物の納豆も附いた。其時丑松は膳に向ひ乍ら、かくも斯うして生きながらへ来た今日迄こんにちまでを不思議に難有ありがたく考へた。あゝ、卑賤いやしい穢多の子の身であると覚期すれば、飯を食ふにも我知らず涙がこぼれたのである。
 
 
丑松は、父の遺言を破って、猪子先生の生き方を選ぶんです。丑松の告白を聞いた幼い生徒たちは、ちゃんとものごとを理解したんだという展開があって、じつに良かったです。ぜひいつか、原文で読んでみてください。
 
 

 
 
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 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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智恵子抄(13) 高村光太郎

今日は高村光太郎の『智恵子抄』その13を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
詩の中の「僕」という言葉がとても良かったんです。ごく一般的な言葉づかいで、ここまで詩として作用するのか、と思いました。
 
 

 
 
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破戒(20) 島崎藤村

今日は島崎藤村の『破戒』その(20)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
丑松はついに思い立って、尊敬する猪子先生に、事実を告白しようと決心する。雪の中を、恐怖から逃れるように丑松は歩いてゆくのですが、その描写に迫力がありました。「破戒」は、1905(明治38)年から1906年にかけて記された小説なんですけれども、政治に対する激しい憤りというのが、高柳への批判と共に描かれています。100年間、同じような対立が起きているんだなあと思いました。
 
 
猪子先生は、雪の最中で、血を吐きながら演説をつづける。雪と血というと、ぼくはどうしても、宮沢賢治の詩を連想するのですが、なぜ藤村は、選挙となるとここまで激しい描写をやったのか、非常に謎を感じる描写でした。
 
 
ついに丑松は、もっとも尊敬する人に懺悔をすることも叶わぬまま……。衝撃的な展開でした。丑松は電報を打とうとするんです。それを受けとる相手のことを考えると、どうしても……原文には、こう書いているんです。
 
 
  丑松は声を放つて、歩き乍ら慟哭どうこくした。
 
……
続きは本文でお読みください。
 
 

 
 
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政治家と家庭 太宰治

今日は太宰治の「政治家と家庭」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
太宰治が、佐倉惣五郎のことをとりあげつつ、家庭と仕事を両立させることについて、書いています。
 
 
これはほんの1ページのエッセーなんですが、ごく個人的なことを書いていて、家庭をしっかりと保ちながら、政治を実現できる人々を、求む、と書いています。具体的には、親戚のことを書いています。なんだか、家庭と文学の両立、ということを考えつつ書いているような気がしました。権力者が戦争や人権侵害をしてはならない、と決めてから、日本ではもの書きや仕事人が、余裕のある人生を得られるようになったんだなあ……、ということを思いました。
 
 

 
 
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破戒(19) 島崎藤村

今日は島崎藤村の『破戒』その(19)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
天然ボケのイケメン銀之助は、もう明日には新しいところへ旅立ってしまう。丑松はもはや男友だちがいない。お志保は因果な寺を脱走して、雪の中を歩いて行ってしまった。尊敬する猪子先生が自分の住む村にやって来たのだが、差別を怖れて逢いにゆくこともむつかしい。
 
 
そのー、なぜ丑松が苦しめられたかというと、当人が知らない間に、政治闘争に飲み込まれた、というのがこの章でかなり明らかになっているんです。たしかに現代でも政治的対立という名目で、そうとうえげつない人格攻撃がやられているわけで、高柳の行動も理解不能ではないなと思いました。
 
 
丑松のつらいのは、政治には初めからいっさい関わっていないのに、この闘争に巻きこまれている、というところなんです。世界でもっとも有名なディストピア暗黒世界小説といえば、やはりジョージ・オーウェルの『1984』だと思うんですけど、これも軍事や管理や愚民化政策という政治闘争そのものからくる拷問と洗脳の凄惨さが描かれているもので、それから現実に、文学者の小林多喜二が特高に捕まり拷問で殺されてしまったというのも、政治思想に関わる主張そのものが、権力との対立の主因となっていたわけで……若菜集で美しい自然を描いた藤村が、こういう政治と対立を真正面から描くというのが、とにかく衝撃でした。
 
 
丑松はもう、なんと言うんでしょうか、伴侶と連れ添って、異国へ旅立てば良いのに……、と思いました。因襲を捨てて別の世界で生きられる能力が確実にあるわけですから、もう出ていくしかないんじゃないかと、藤村はこの『破戒』の改訂版というのを作っていて、それはドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』に倣ったのか、主人公の異国への旅立ちを描いているんですよ。アメリカに旅立つんですよ。彼は別の世界で、自由に生活する。それをできるだけの、能力があるわけです。れっきとした先例があるんだから、そこに目標を絞って、政治に占領された苦しい生き方から、二人で脱出したら良いんだと、そういうように思いながら読んでいました。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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智恵子抄(12) 高村光太郎

今日は高村光太郎の『智恵子抄』その12を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
高村光太郎の詩は、自然界そのものを描いていたり、都会的だったり、その振り幅が大きいのが特徴だなと、改めて思いました。
 
 
「私の正しさは草木の正しさです」と、高村光太郎はとつぜん言うんです。「雨がまた降つて来ます」と書かずに「青い雨が……」と書くのが、高村光太郎の、詩の呼吸なんだなと思いました。
 
 
 
 
世界がわかわかしい緑になつて
青い雨がまた降つて来ます
……
 
……
私の正しさは草木の正しさです
ああ あなたはそれを生きた眼で見てくれるのです
もとよりあなたはあなたのいのちを持つてゐます
あなたは海水の流動する力をもつてゐます
あなたが私にある事は
微笑が私にある事です
あなたによつて私のいのちは複雑になり 豊富になります
そして孤独を知りつつ 孤独を感じないのです
……
 
 

 
 
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 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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