それから(15) 夏目漱石

今日は夏目漱石の「それから」その15を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
代助は、もうすでに結婚をしている女と、一生やってゆこうと考えている。そうすると自然と、あらゆる人間関係が敵対してゆかざるをえない。漱石は、すごいところを描きだしたもんだと、思います。
 
 
猫の眼から人々を見たり、絵描きの眼から山奥にまで忍びよる戦争の時代を見つめていたり、こんどは家族という構図から外れきった男女を描きだしているのでした。
 
 
この、平生なら無いことにされている場所からのまなざし、というのが漱石ならではの芸術性だと思います。
 
 
代助はもう、ほんとうに三千代とやってゆくつもりでいる。つまり、平岡の未来を完全に突き崩してまで、自分の恋愛を押しとおそうとしている。しかしですよ。しかしなんです。代助はいくら聡明だと言っても、けっきょくはNEETですよ。代助は、それをほんとうにできるのかと……。彼はもう、自分の未来設計が破綻していることをかなり悟っているんです。その描写にしびれました。
 
 
印象に残るのは、三千代を救わねば、という意志が色濃いというところなんです。しかし、どのようにしてかが判らない。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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