ファウスト(16) ゲーテ

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今日はゲーテの「ファウスト」その(16)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
前回、少女マルガレエテが主人公ファウストへの恋心を独白するシーンがあったんですが、これは独り言でも心情描写でもなくて、完全に詩の朗読でした。ファウストは「詩劇」という形式をとっていて、現代の物語を読み慣れている自分としては新鮮な作品に思えます。非常に独特な文体の作品なんですよ。詩のつらなりが一つの大きな物語になっている作品があるなんて、ぼくはまったく知りませんでした。
 
 
このマルガレエテのうたう詩が、なんともいえないんですよ。ゲーテが書いて、硬派な森鴎外が翻訳しているもんですから、とてもじゃないけど少女の言葉には見えないんです。そこがまた良いんですけど。マルガレエテは、こんなふうにして悩むんですよ。
 
物狂ほしくもなれるかな、
あはれわがこの頭(こうべ)
ちぎれちぎれになりしかな、
あはれわがこの心。
 
 
島崎藤村の独白みたいですよ。それから、愛しい人のことは、このような詩で表現しています。幼い村娘の言葉じゃ無いです。
 
  
ををしき彼人の歩みざま。
けだかき彼人の姿。
その脣の微笑。
そのまなざしの力。

その物語の
(たえ)なる流(ながれ)
我手取りますそのみ手よ。
さて、あはれ、その口附(くちづけ)よ。
 
 

 
 
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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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