神曲 地獄(33) ダンテ

FavoriteLoadingお気に入りに追加

今日はダンテの「神曲 地獄篇」第三十三曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
ほとんど最後の地獄の描写として、ウゴリーノ伯の物語が描かれます。ダンテの神曲を読んでから、東京の上野にある「地獄の門」を見るとですね、なかなか興味深いんですよ。
 
 
ダンテ神曲・ロダン作・地獄の門  
 
扉の左側の、中央すこし下のほうに、今回のウゴリーノ伯と子どもたちが描かれ、そのすぐ下には、第五曲で描かれたもっとも美しい罪人たち、禁断の恋の罪で風に吹かれつづける「パオロとフランチェスカ」の彫像があります。それからもう一つ、右の柱の一番下にも、地獄で愛しあう男女の姿があります。これも第五曲で登場する禁じられた愛の描写です。
 
 
ちなみに上野の国立西洋美術館のすぐそばの野外にあるので、無料で見れちゃうんですよ。
 
 
ウゴリーノ伯は、四人の子や孫とともに塔に幽閉されて、家族もろとも餓え死にさせられたという、考えられる限りでもっとも恐ろしい経験をして亡くなります。なぜ、そのあわれな被害者であるウゴリーノ伯が地獄に居るかというとですね、子どもたちを幽閉し死なせた大司教ルッジェーリを地獄の果てまで追いかけて来て、この頭蓋に永久にかじりついているからなんです。
 
 
この凍てついた極寒の地獄ではあらゆるものが凍りつき、涙の一滴さえ漏らすことが出来ずに、耐えがたい苦は、瞳の内側へと引き返すよりほか無い。山川訳はこうです。
 
 
ここには憂へ憂ひをとどめ、なやみは目の上の障礙にさへられ、苦しみをまさんとて内部にかへれり
 
 
またダンテは、どのような理由があろうとも、子どもたちをあのようなむごい状態におとしいれるべきでは無かった、と記します。まだ幼かった者に罪などあろうはずもない。山川訳はこうです。
 
 
……たとひ伯爵ウゴリーノに汝に背きて城を賣れりとのきこえありとも汝は兒等をかく十字架につくべきにあらざればなり
第二のテーべよ、年若きが故にすなはち罪なし、ウグッチオネもイル・ブリガータもまた既にこの曲に名をいへる二人の者も
 
 

 
 
以下の「シンプル表示の縦書きテキスト」をご利用ください。(縦書きブラウザの使い方はこちら
https://akarinohon.com/migration/dante1_33.html
(約30頁 / ロード時間約30秒)

★シンプル表示の縦書きテキストはこちら 横書きはこちら
 
 
全巻通読はこちら
https://akarinohon.com/dante/
 






明かりの本は新サイトに移行しました!

URLの登録変更をよろしくお願いいたします。



明かりの本 新サイトURL

https://akarinohon.com

(Windowsでも、なめらかな縦書き表示になるように改善しました!)

appleのmacやタブレットやスマートフォンなど、これまで縦書き表示がむずかしかった端末でも、ほぼ99%縦書き表示に対応し、よみやすいページ構成を実現しました。ぜひ新しいサイトで読書をお楽しみください。











 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

縦書き文庫の装画
装画をクリックするか、ここから全文を読んでください。 (使い方はこちら) (無料オーディオブックの解説)
(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
 
『ゲーテ詩集』全文を読むにはこちらをクリックしてください













top page ・本屋map ・図書館link ★おすすめ本 ★書籍&グッズ購入 





 


Similar Posts:

    None Found