菜の花 長塚節

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今日は長塚節の「菜の花」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
これは長塚節の、奈良と京都へいった時の随筆です。今回は旅の終わりの、宿を出てゆくところから記しているんですが、その宿のようすやなりわいの、細部を非常に丁寧に描いていてリアリティーのある随筆です。長塚はまず京都はさびしく侘びしいもんだなと、記します。京都旅行の最後に、二条あたりから島原を通り壬生寺にむけて巡ってみたようで、ちょうど百年前の京都がどうなっていたのかうかがえておもしろかったです。
 
 
島原を出るとそのすぐ先が田畑で、菜の花が咲いている。遊女たちをひと目見ようと黒山の人だかりができている。最上の遊女である太夫はあざやかに着飾っていて、肌は足の指の先くらいしか見えない。しかしそれでもなんともいえないみやびを感じる。青年長塚節は、遊女たちが歩いて行く先に、一人の乞食が土下座をして物乞いをしているのに気づき、おもわず小銭を投げわたした。遊女たちもおもわず喜捨した。ものもらいはそうとうな金がわっと入ってきた。この思わずやった、遊女たちと同じ行為が、なんとも言えずゆかいだった。なぜそれがゆかいだったのか、長塚節はその理由を記していないんですが、そのシーンを映像で想像してみると、なんだか花咲かじいさんのように自分の撒いた灰が、群衆の中でわっとふくらんでゆくような展開で、たしかにそうとう気持ちが良かったんだろうと思いました。
 
 

 
 
こちらのリンクから全文読めます。(縦書きブラウザの使い方はこちら
http://akarinohon.com/center/nanohana.html
(約10頁 / ロード時間約30秒)
iPadやノートPCなどに対応した、シンプル表示の縦書きテキスト版はこちら
 
 
 
 




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