源氏物語 葵  

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今日は源氏物語の葵を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
この葵の巻から、物語の雰囲気が変化しています。
今までの物語の中心となっていたものを一言で述べると「源氏と女たちのあいだでさまざまな婚姻と別れがあった」ということになると思います。僕は今回はじめて源氏物語を読み進めているので、これはいったい、どういう物語なんだろうかと思いながら編集・公開して読み進めているのですが、一夫一婦制がメインの現代社会では理解しにくいところがあると思います。昔から古典に親しんできている方なら当たり前かも知れませんが、かつての家は全く違うものでした。ですから『異なる世界を知る』ということが古典の基本であるようです。源氏物語を解説する本を図書館で借りてみて、幾つか読んでみたのですが、源氏物語を楽しむに於いて重要なのは、平安時代の婚姻や家族構成が今と全く違うということをあらかじめ知ってから読んだほうが良い、ということのようです。
 
 
平安時代の「誠実」と、現代の「誠実」がかなり違う。平安時代には位の高い男が数多くの女達と懇意となって契ることは、これは誠実そのものだったわけなのです。ところが現代の男が、あちこちの女に手を出してセックスをしているとこれは異常な事態に発展するというか、家が大変なことになる。社会が違うのに、同じことをしようとすると大変なことになってしまうのです。
 
 
少しだけ、かつての婚姻の実態を紹介しておきます。
万葉集の書かれた奈良時代には、男が女の家に、夜に来て早朝に帰る、というのが常識でした。女は自分の家にいて、男が夜にやって来る。生まれた子供を世話するのは女とその一族だけです。
 
 
この「訪婚」とか「妻問い婚」と呼ばれる婚姻関係が当たり前でした。この時代、女が契る男を選ぶときは、精子バンクのリストから男を選ぶのに少しだけ似ていたかも知れません。体格が良かったり、教養があったり、一族と似ていなかったり、印象が良いということになると、女は門を開いて家に招きいれた。一夜だけ。
 
 
これが奈良時代の妻問い婚というものです。これはいろんな国で行われていた方法だったようです。源氏物語の書かれた平安時代にもこの婚姻形式が残っているのですが、これとは違う、新しい家のあり方が生まれます。それは生活が苦しくなってきた貴族の女を、男の家に迎え入れるという婚姻の形です。これが今までにない家の形として誕生したのが平安時代です。
 
 
この葵の巻では、不慮の事件が中心となっています。どうぞ本文をお読みください。
 
  
前回のあらすじ(wikipediaより)
 
如月に紫宸殿で催された桜花の宴で、光源氏は頭中将らと共に漢詩を作り舞を披露した。宴の後、朧月夜に誘われふと入り込んだ弘徽殿で、源氏は若い姫君と出逢い契りを交わす。素性も知らぬままに扇を取り交わして別れた姫君こそ、東宮への入内が決まっている右大臣の六の君(朧月夜)だった。一月後、右大臣家の藤花の宴に招かれた源氏は装いを凝らして訪れ、歌を詠みかけて目指す姫君を見つけ出した。
 



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登場人物表

源氏物語 紫式部作 與謝野晶子訳
 
第一帖 桐壺
第二帖 帚木
第三帖 空蝉
第四帖 夕顔
第五帖 若紫
第六帖 末摘花
第七帖 紅葉賀
第八帖 花宴
第九帖 葵
 
 
 
 






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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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