貧しき信徒(1) 八木重吉

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今日は八木重吉の「貧しき信徒」その(1)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
何年か前に一度紹介したのですが、今回から八木重吉の詩を十回ほどにわけてちょっとずつ読んでゆこうかと思います。今ちょうどダンテの神曲を読んでいて、キリスト教の天国についていよいよ描かれはじめて、それで日本ではキリスト教と文学のつながりがどうなっているのか知りたくなって、青空文庫やwikipediaでいろいろ探してみました。八木重吉はキリスト教徒であり詩人であった方です。
 
 
日本では、キリスト教が根づきにくいらしいんですが、文学者の中にはキリスト教に深く関わっている人が何人も居て、たとえば遠藤周作の「聖書の中の女性たち」は聖典そのものを読解していて、読んでいて、その読み方に感化されるところが多々ありました。他にもあまたに、キリスト教を信仰しつつ小説を書くという作家が居ます。
 
 
八木重吉は貧しい生活を続けながら、キリスト教の信仰と詩作とをし続けた人です。くわしくは、wikipediaなどを読んでみてください。
 
 
八木重吉の詩は超然としていて、ごく普通の言葉で書かれているのに、印象に残るのがおもしろいです。「花がふってくると思う」という詩も、ふつう小説や詩や随筆では「思います」とか「思いました」と書くことは避けるのが常識とされているのに、タイトルを含めてすべての言葉にこの「思う」というのを挿入していて、あっと印象に残るんです。ごくごく短い言葉の中に豊かなことばの遊びが入りこんでいるなあと感じます。それから「秋」という詩は、幼いころに抱いた、万能な気持ちというのが詩に昇華されているようで美しいです。原文はこうです。
 
 
花がふってくると思う

花がふってくると思う
花がふってくるとおもう
この てのひらにうけとろうとおもう
 
 
秋 
こころがたかぶってくる
わたしが花のそばへいって咲けといえば
花がひらくとおもわれてくる


 
「光」という詩がまたすごくて、赤んぼうの心理のままに詩を書いたような迫力があって良かったです。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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