神曲 天堂(1) ダンテ

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今日はダンテの「神曲 天堂」第一曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
いよいよ天国篇がはじまったのですが、やはり昇天をするように天へ向かってゆくという展開で、透明感のある詩というか、宇宙観が展開しています。
 
 
おもにアポロンのことが描かれているんです。wikipediaを見つつ、イタリア人のダンテがどうしてギリシャ神話に入ってゆこうとしたのか、敬虔なキリスト教徒のダンテがどういうようにギリシャ神話を重大視したのか、知識が無いので、じつに謎だなあと思いながら読んでいました。
 
 
ダンテは天上での出来事は、とても人々に伝えられるようなものではなく、再び語ることはたいへんな至難であると記します。それは旅の途上できわめて美しい大地を見た時に、その感動そのものを文や写真ではとうてい伝えられないのと同じように、ある程度しか字にあらわすことができない。
 
 
神曲の天堂篇では、夜空に広がるあの宇宙のことが、かなり語られているんですよ。ここが現代にも通じる感覚だと思いました。「宇宙は神のように神聖な存在である」と愛おしいベアトリーチェは告げます。山川訳はこうです。
 
 
  哀憐(あはれみ)の大息(といき)の後
 
 
ベアトリーチェが、なげく子どもにさとす母のように、まどうダンテに対してこう語るのです。山川訳でどうぞ。
 
 
  目をわが方にむけていふ。凡(およそ)ありとしあらゆる物、皆その間に秩序を有す、しかしてこれは、宇宙を神の如くならしむる形式ぞかし
 
 
スタニスワフ・レムが描いたソラリスは、きっとダンテ神曲のこの言葉から想起されたに違いないと思いました。
 
 
  わがいふ秩序の中に自然はすべて傾けども、その分異(ぶんこと)なりて、己が源にいと近きあり然らざるあり
  是故にみな己が受けたる本能に導かれつゝ、存在の大海(おほうみ)をわたりて多くの異なる湊(みなと)にむかふ
 
 
ベアトリーチェは「宇宙空間は、おたがいに秩序をもって永遠の価値を中心として、美しく並んでいる」というのです。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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