海潮音(4) 上田敏

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今日は上田敏の「海潮音」その4を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
このまえ、夏目漱石の随筆を読んで、そこに良い美術と、問題のある美術とのちがいについて漱石が書いていて、神話の神々のように筋骨隆々で勇ましい農民の彫刻を見て、あれは嘘八百でよろしくない、ということを書いていて、たしかに美化して理想化するのは芸術として良くない態度なんだろうなあ……。と思いました。今回の詩は、文体を日本昔話に書き換えてしまうと、なかなか面白い出だしだと思いました。
 
 
夢の中で、農民が1人やって来て、「あしたっから、パンや米を食いたかったら、全部自分で耕して収穫してくれ」と言われる。それでしかたが無いから自分で米を作ることにして、大地に種を蒔いていたら、今度は洋服屋さんがやってきて、「あしたっから、服を着たかったら、全部自分で糸をぬって、一から服を作ってくれえ」と言われて、それでしかたが無いのでとりあえず裸になって、糸を編みはじめる。どうもこうもならんくなって、だれかオラをあわれんでくれと言うと、道をふさぐ大きなライオンが現れてしまう。
 
 
はっと気がついて、目が覚めると、米を作る農民たちが田んぼで仕事をしていた。男はいろんな人の愛について考えるようになった。という感じの昔話っぽい詩でした。原文はもっと、美しい文章なんです。たった2ページの詩ですので、興味があったらぜひ読んでみてください。
 
 
むずかしい言葉を調べてみました。
 
 
なが(汝が)
 
ふたぐ
https://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/193089/m0u/

凌ぐ
https://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/99620/m0u/
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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