吾輩は猫である(1) 夏目漱石

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今日は夏目漱石の「吾輩は猫である」その(1)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
「坊っちゃん」を読みおえたので、今度は漱石の処女作の「吾輩は猫である」を読んでゆきたいと思います。漱石の代表作を読みおえてから、もっとも迫力があるという噂の、虞美人草を読むことにしたいと思っています。
 
 
第一文目から、小説の最大の魅力である、まったくの他者からのまなざしが描かれています。猫がはじめて人間を見たときの、なんというのだろうか、そのつるつるの肌の火星人でも見たようなショック。
 
 
不思議の国のアリスでは、ウサギが時計を見ながら言葉を話すところから、物語がはじまるのですが、漱石はそれを読んだのかなーと思いました。漱石とルイスキャロルには共通項が多いはずなんです。漱石は作家になるまえは英文学と英語の学者でしたし、ルイスキャロルは小説を書く前は、論理学の学者でした。「不思議の国のアリス」の初版は1865年のイギリスで、1886年ごろにもたいそう売れていた本です。漱石がイギリスに留学したのは1900年からの2年間。20年くらい前によく売れていた本は、手に入れやすかったと思うんです。しかも、漱石はイギリス留学中にカルチャーギャップをはげしく感じて、まさにアリスが異世界の迷宮で困り果ててしまったみたいに、漱石もイギリスでトンチンカンな感覚におちいってしまって、勉強どころのさわぎではなくなってしまった。じつに共通項だらけです。
 
 
しかし漱石がなにかルイスキャロルを愛読したというような逸話は聞いたことが一度もありません。時代がちょうど、「動物から見たらこの社会はどう見えるんだろうか?」という感覚に近くて、イギリスでは「不思議の国のアリス」が流行し、日本では「吾輩は猫である」が流行したのかもしれません。
 
 
日本の近現代小説のスタートは、この小説からだった、と言われるくらい有名な本で、もしまだ未読でしたら、ぜひこの機会にどうぞ読んでみてください。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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