成長意慾としての恋愛 宮本百合子

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今日は宮本百合子の「成長意慾としての恋愛」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
今日から数ヶ月間くらい、6日に1回は、なんらかの短編を紹介してみたいと思っています。1日おきに、漱石の小説、高村光太郎の詩、そして随筆または短編小説、と、この3つのコンテンツを、順繰りに紹介してゆきます。更新時間はお昼12時ごろです。
 
 
この随筆は、現実社会に於ける恋愛のありさまを論じています。これは三田新聞というところに掲載された作品で、1938年の世相を描いているんですよ。
 
 
三田新聞というのがふしぎな新聞で、日本ではじめて、学生が作った新聞だそうです。そこに宮本百合子が、恋愛のことを書いて発表しているというのは、なんだかレアな状況だと思います。
 
 
どうも1938年では、恋愛は挑戦というか革命的な行為だったような気がしてきます。題名がまず、すごいですよ。「成長意慾としての○○」ってなにか、の経済学でも論じているような雰囲気です。
 
 
一文字一文字を読んでみると判るんですけど、いっけん恋愛のことを書いているように思えない。革命とはなんであるか、を説いているみたいなかんじがする文体なんです。ほかの宮本百合子の随筆もいくつか読んでみたんですけど、今回のはとくに、独特な書き方をしています。環境学でも論じているみたいに書いている。原文はこういう文体なんです。
 
 
  恋愛の含む広い複雑な社会性の意識
 
 
「恋愛の含む広い複雑な社会性の意識」?? と、おもわず二度見してしまったというか、何回か繰り返して読んでしまいました。おもしろかったです。この文章も印象に残りました。
 
 
  …………社会の現実について目がひらけて、自分の生きかたを問題にして来るに従って、その全体的な問題の最も有機的な部分として、恋愛のことも真面目に考察せざるを得なくなっていると思う。
 
  …………少年の感情の世界にひそかなおどろきをもって女性というものが現れた刹那から、人生の伴侶としての女性を選択するまでには成育の機変転を経るわけである。感情の内容は徐々に高められて豊富になって行くのだから、いきなり恋愛と結婚とを………
 
 
最後の一文がまた、興味深いんです。恋愛についてちょっと思うところがある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。10分くらいで読めますよ。
 
 

 

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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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