それから(13) 夏目漱石

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今日は夏目漱石の「それから」その13を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
代助は、不幸や不信とはちがうところにいるんですよ。しかし父に対して疑いを深くしていたり、自分の幸福は父の指示の中には無いと考えている。このなんというか、細部のところのちがい、というのがどうもこうだいじになってくるようなんです。漱石は、未来への不安を悶々とした筆致で描きだします。まるでカフカだなと思いながら読んでいました。
 
 
それから、代助は平岡の家に行く。平岡はあいかわらず留守で、三千代ただ一人が居る。代助が三千代の人生に入りこんだことで、三者がばらばらになりつつある。この三角関係というのが、漱石の魅力だなあーと思いながら読みました。三千代の空虚というのを、代助はなんとかして無くしてやりたいと考えている。しかしそれが危険な助力であることは、判っている。
 
 
三角関係の場合、2人だけの仲が深くなると、もう1つの繋がりが、いかにも意味不明になるわけなんですけど、代助と平岡はまさに、このグズグズの関係性になってしまった。その描写が興味深かったです。代助は、自分が結婚をすることで、この危ない三角関係を改善しようかとも、思うのでした……。
 
 
あと、幸徳秋水のことが克明に描かれているんですよ。もうちょっとこの時代を勉強したいと思いました。
 
 


 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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