材料か料理か 北大路魯山人

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今日は北大路魯山人の「材料か料理か」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
北大路魯山人は、皿と料理と両方やった陶芸家なんですが、その魯山人が「おいしい」ってなんだ、って話をするときに、たばこが美味いということと絡めて言っています。ちょっと衝撃を受けました。魯山人は、美味いメシと、美味い煙草と、その意味の違いを検討するところから、話しをはじめています。
 
 
そういう見方をしたことがなかった、と思いました。そういうところで言うと、銭湯で飲む牛乳が、ぼくにとってすごく美味いわけなんですが、それは体が程よく疲れて栄養分が必要で、水分がかなり足りなくなって、体が火照っていたら、ガラス瓶に入った、冷えた牛乳が美味いにきまっている。
 
 
タバコが美味いと言うのも、そういうなにか気分が一段落つくところの感覚と結びついているわけで、そこでべつに緑茶のんだっていい。魯山人は、そういう環境のもんだいでなく、味のことについて私は語るぞ、と述べています。
 
 
だから、美味いものって言うのは、原料さえ整ってればもう完成間近だ、と魯山人は言います。ごちそうの美味いのは、甘いとか辛いとかいう味つけでなく、材料が9割なんだ、と書いてます。質の良い材料がそろえられたら、料理は9割完成していると。美味い魚を買ってこいと。話しはそれからだ、ということを言っています。和食ならではの発想だなあーと思いました。
 
 
ぼくの冷蔵庫には今、やっすい豆腐と納豆と豆苗しか入っていないので、味付けだけが重要な気もするんです。これにラー油や昆布茶や醤油だれや、じゃこや、かつおぶしをふりかけて、猫まんまつくるとまあ美味いんです。深夜に物音を立てないようにこっそり作るワカメたっぷり塩ラーメンとか、なんか悪いことをしているみたいですっごく美味しいんですけど、それはタバコが美味い、みたいなもんなのかもしれません。おいしさには、環境がもたらす美味と、素材の良さによる美味とがある、と分かりました。
 
 

 
 
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 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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