それから(17) 夏目漱石

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今日は夏目漱石の「それから」その17を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
この物語は今回で完結です。「それから」はこちらからすべて読めます。
 
 
終章で、こういう緊迫した状況を書くのかと、ずっと驚いているんですけど、これがどうしてこう、現代の映画にならなかったのか、どこが映画と異なるのか、映画になるなら、現代のどのような構造と共鳴するのか、と考えつつ読んでいたところで、代助は肝心な状況で、相手の重大な細部を見ることができないんです。重い障壁というのが厳然としてあって、そこからカフカの「城」のように、ものごとの中心へ立ち入ることが出来ないでいる。
 
 
本文にこうあります。
 
 
  彼は彼の頭のうちに、彼自身に正当な道を歩んだという自信があった。彼はそれで満足であった。その満足を理解してくれるものは三千代だけであった。三千代以外には、父も兄も社会も人間もことごとく敵であった。彼等は赫々かくかくたる炎火のうちに………………
 
 
今回の、第十七章が自分にとっては、漱石作品の中でもっとも迫力を感じる章でした。序破急の、急というか。起承転結の、転と結が描かれています。これを読めただけでも、こういう読書生活をして良かったと思いました。漱石の筆致に圧倒される終章でした。
 
 
それから、代助がふと、職を探そうと思い立つんですよ。そこに漱石の親切心を感じました。
 
 

 
 
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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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