山羊の歌(9) 中原中也

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今日は中原中也の「山羊の歌」その9を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
この前、ある映画論を読んだんです。数十年前の日本映画でもっとも売れた作品は、自然界との共存や対峙を描きだしているところが、現代日本人の自然への畏敬の念を呼び覚まし、環境破壊をもたらしたことの罪悪感と共鳴して、巨大な共感を生んだのだという話しが書いてありました。
 
 
同じ映画がアメリカであまり売れなかったのは、どうも自然と都市の境界地域というのが、アメリカには少なくて、手つかずの自然か、機械的農園か、都市か、という区分けが明確だから、自然との共存感覚があまり理解できないのではないかという推論が書いてあって、たしかに日本の住み家は、自然界にすこぶる隣接している地域が多いんだよなと、思いました。
 
 
日本には自然界とのマージナルマンがいっぱい居る、のだ、と思ったんですが、近代文学の世界だとしかしむしろ、自然界しきゃ無いような気もするんです。漱石は都会的な作家で都会の人間性を描きだしているので、現代日本とも通底していると思うんですけど、中原中也はもっと、自然界の中で生きたんだろうな、と思う詩が多いです。
 
 
ただ今回の詩を読んでいて「つひに私は耕やさうとは思はない!」という記述があってとても印象に残ったんですけど、中原中也には、自然との共存を果たせなかったという、都市空間と自然のあわいに生きる者としての意識が、あるんではないかと思いました。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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