夢十夜 夏目漱石(8)

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今日は夏目漱石の「夢十夜」その8を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
第八夜は、まさに白昼夢という印象が濃厚な物語で、すこぶる記憶に焼きつきました。これがなんだか、自分の中では夢十夜の中で、いちばんすごいなと思いました。どうすごいのかちょっと説明できません。これまでの描写と異なっていて、江戸時代の浮世絵のように、町の人々を描写しているんです。文体は、「三四郎」か「それから」あたりにそっくりで、静かで読みやすい構成なんです。けれども内容が妙なんです。
 
 
たぶん明治時代の、漱石が成人したあとの東京の描写で、色彩鮮やかに克明な描写が冴えるんです。ところがこれまでのような、夢ならではの極端な展開は無い。しかしやはり現実の描写ではなくて、ところどころ、異なことが生じている。
 
 
ちょうど西洋絵画が遠近法という技術で規則通りに描かれているのに対して、浮世絵の空間が数値化できない法則で構成されているように、非現実の配置が、説明しがたいものになっている。パッと言えるところはあるんですよ。床屋の鏡にうつっている女が、じつは振り向いて見てみると、どこにも居ないとか。そういう現実でも偶然角度の妙で見えなかったりするかもしれないし、あり得ないことはない異が積み重ねられているんです。
 
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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