蒼海を望みて思ふ 柳田國男

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今日は柳田國男の「蒼海を望みて思ふ」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
柳田国男は民俗学者なんですが、この随筆でまずはじめに、日本が本州と四国と北海道と九州と、この4つの島から作られていると、考えるのは……間違ってる! と述べます。えっ、どういうこと? と思ったらその答えは、日本はどう考えても、500ほどからなる島々から出来ているのであって、そういうことを除外するのは、間違っていると。
 
 
そう言えば、沖縄だけでなく、小豆島にもいっぱい人が住んでいるし、淡路島、東京都の小笠原諸島と、ほんとにおおくの島々があるのでした。どうも単純化して思考してはならないものがあるようで、柳田国男は500からなる島々のことを念頭に置くんだと書き記します。
 
 
柳田国男は、日本はつまり海からなるんだと述べているんです。日本人は海の人なんだという。ちょっと考えてみると、東京も大部分は海のすぐ側ですし、大阪も名古屋も神戸も金沢も、海に近い。海か湖から遠すぎる都市というのは、長野や北海道の真ん中以外では、ほとんど無いように思います。ここがアメリカや中国とかと違うんでないかと思いました。
 
 
古事記のはじめも、海が中心にあって、海をかき混ぜて島々が生じるところから描かれている。柳田国男の壮大な仮説としては、日本人のなりたちは、海に良く出る人びとが、朝鮮半島のみならず、はるか南の島で生きていたところ、やがて日本に定住するようになったのではないかということで、たしかにそうなんだろうと、思いました。寺田寅彦も日本人の人種としての起源は様々な時代と様々な国からやって来たのが日本の祖先であると言っていますし。
 
 
柳田はそれを印象深く、日本人の起源は「海の人」なんだと言うんです。海に詳しくないやつが、日本にやって来て繁栄できるなんて現実的じゃ無いというわけです。だから自分たちの祖先は、新しい海を旅する力のある連中だった。しかももともとは小さい島々に住んでいたのが、日本人の祖先の姿なのだという。なんというかすこぶる説得力を感じました。
 
 

 
 
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 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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