ランボオ詩集9

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今日は中原中也が翻訳した『ランボオ詩集』のその9を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
この詩に登場するオフィーリア(オフェリア)というのは、シェークスピアの「ハムレット」に登場する悲劇のヒロインのことです。

ジョン・エヴァレット・ミレイがこのオフィーリアを絵画に描いています。こちらの絵です。
 

John_Everett_Millais_-_Ophelia

John_Everett_Millais_-_Ophelia


 
オフィーリアは小さな川で溺れてしまう。
ランボオはこのヒロインについてを詩で語ります。
 
 
    風は彼女の胸を撫で、水にしづかにゆらめける
    彼女の大きい面帕を花冠のやうにひろげます。
    柳は慄へてその肩に熱い涙を落とします。
    夢みる大きな額の上に蘆が傾きかかります。

    傷つけられた睡蓮たちは彼女を囲繞き溜息します。
    彼女は時々覚まします、睡つてゐる榛の
    中の何かの塒をば、すると小さな羽ばたきがそこから逃れて出てゆきます。
    不思議な一つの歌声が金の星から堕ちてきます。
 
 
ランボオは15歳から19歳までのわずか4年間のあいだに生涯において全ての詩を書いたのですが、その頃には、異様な恋愛というのが横たわっていたのです。当時は戦争が始まり、家庭が崩壊し、金持ちの男に体を売るというような行為もしていたそうです。そしてポール・ヴェルレーヌという詩人と抜き差しならない男同士の恋愛を繰り広げた。そういう時代にランボオは死と生とを詩に焼き付けていったのであります。生活が荒れながら、どうしてこんな普遍的で静謐な詩をかけたのでしょうか。文学の謎です。歴史に「もしも」はあり得ないといわれますが、ランボオの文学上の師が、もっとより長きに渡る文学生活を営むよう教えていれば、生涯現役の文学者として活動したのだろうと思います。
 
 


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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  
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