燕と王子 有島武郎

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今日は有島武郎の「燕と王子」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
また老子の話を書きますが、老子は「まっすぐで順調な木」よりも、「曲がりくねった木」のことを「長生きする良い木だ」と言っているんですよ。どうしてかというと順調で才気あるものは材木として切り出され、酷使されてしまってつらいのだけれど、役立たずの木は世間からあまり必要とされない。出来ることがあんまり無いから、それだけ自然に無為に長々と生きてゆける。木の本来の生をまっとうできる。
 
 
有島武郎のこの童話にも、そういう話が登場します。この童話では葦(あし)と燕(つばめ)が親友となって話をします。葦はひょろひょろと曲がっていて天高く伸びることもできない。燕は本来、冬が近づいてくると南国へゆきます。ところが葦と仲良くなったので、いつまでも南の島へゆこうとしない。その燕に、葦はこう言います。
 
 
厳冬となると霜(しも)が此の世を包み隠す。霜はあなたの身体を蝕んで凍えさせ、殺してしまう。霜というものはおそろしいものである、と。そうして「あなたのようなやさしいきれいな鳥」はこのおそろしいものにすぐに捕まってしまうので「早く暖かい国に帰ってください」と述べるのです。
 
 
王子が自らの虚像を壊し、生きている人びとに幸をもたらす、というのがなにか強い印象に残ります。虚像を補強するために、生きている人びとの幸を奪うという現代政治の真逆ですよ!
 
 


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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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