ゲーテ詩集(21) 生田春月訳

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今日は生田春月訳のゲーテ詩集(21)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
ゲーテの詩のいくつかは日記のような筆致で、ゆるやかに継続してゆく世界を描いていてこれも魅力だと思います。ゲーテは数多くの人々からその文学を賞讃され豊かな生涯を送っており、とても長生きした文学者ですが、詩の中では、自分は致命傷のようにさえ思えるような苦しみと共に日々を生きていると告白しているんですよ。それから「山上の城」という詩なんですが、映画的な情景が思い浮かんで良いんですよ。こうはじまります。
 
 
もうずつとの昔に梁(うつばり)も
天上ものこらず焼けてしまひ
階段も廊下も礼拝堂も
鳥有に帰してしまつたのだもの
 
 
山上の城は、もはや誰も住まず、廃墟になっていっそう美しくあるようです。きりたった山に登る男女を、ゲーテは誰も居ない廃墟にイメージしています。頂上付近にある、廃墟となった城、というのがじつに映画的で印象に残ります。ゲーテが、誰も居なくなった場所に立ち、過去と現在を繋ぎながら、善き一日を空想している、というような詩です。
 
  
まるであの礼拝堂に
気高い坊さんが立つてゐて
『おまへさん方は結婚する気か?』と問うと
我々は笑つて『はい!』と答へるやうに

さうして胸の底から湧きあがる
深い感動のこもつた歌声は
群集の口からではなくて
木精の口から繰返される
 


 
 
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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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