源氏物語 朝顔

 
 
今日は源氏物語の朝顔を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
源氏の義理の母である藤壺が亡くなった頃に、朝顔の斎院という姫君の父も世を去りました。
ですから源氏は朝顔の姫君に心を重ねているのではないでしょうか。


朝顔の斎院という姫君は、とても位の高い女性であるようです。源氏が付き合ったり結婚したりした女たちよりもさらに高貴な人物のようで、そのことで紫の夫人が「自分より位の高い女が源氏の家系に入りこんでは、自分の居場所が無くなってしまうのではないか」と心配してしまうほどなのでした。


皇統の血を受けつぐ高貴な女王(朝顔の姫君)はしかし、自分のことを謙遜していて、「みずからはあるかなきかの朝顔」のようなものだ、と述べるのでした。女王(朝顔の姫君)は、源氏からの求婚を丁寧に断ってゆくんです。


源氏は、女王(朝顔の姫君)と懇意となって結婚しようとしています。だんだん、源氏の社会に於ける一夫多妻の結婚というのがおぼろげに判ってきたように思えます。小さな村を作ってそこに一緒に住んでください、というのが、源氏が求めていることの中心のようです。


源氏は、この朝顔の帖で、今は亡き藤壺の生涯を思いかえしています。女王(朝顔の姫君)や紫の夫人の側に、もう一人の見えない登場人物が居る、というような印象が残る帖です。


ところで、この帖で女王(朝顔の姫君)が「昔というものは皆夢でございまして、それがさめたのちのはかない世かと、それもまだよく決めて思われません境地にただ今はおります私ですから……」と言うのですが、なんとも不思議な言葉だと思いませんか。紫式部はそのあとこう書いています。

だからこの世は定めがたい、頼みにしがたいのだと、こんな言葉の端からも源氏は悲しまれた。

この帖では、「夢」が重要な言葉として何度も書き記されています。
 
 
 
  
前回のあらすじ(wikipediaより)
 
光源氏31歳冬から32歳秋の話。明石の御方は悩みぬいた末、母尼君の説得もあって姫君を源氏に委ねることを決断する。雪の日に源氏が姫君を迎えに訪れ、明石の御方は涙ながらにそれを見送った。二条院では早速盛大な袴着が行われ、紫の上も今は姫君の可愛らしさに魅了されて、明石の御方のことも少しは許す気になるのだった。翌年、太政大臣(頭中将と葵の上の父)が亡くなり、その後も天変が相次いだ。不安定な政情の中、3月に病に臥していた藤壺が37歳で崩御。源氏は悲嘆のあまり、念誦堂に篭って泣き暮らした。法要が一段落ついた頃、藤壺の時代から仕えていた夜居の僧が、冷泉帝に出生の秘密を密かに告げた。衝撃を受けた帝は、実の父を臣下にしておくのは忍びないと考え源氏に位を譲ろうとしたが、源氏は強くそれを退けた。
 
 
 



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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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