市井喧争 太宰治

 
今日は太宰治の「市井喧争」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
これは太宰治の短いエッセーです。
だまされた、という話が書いてあります。
こういう気分になることはたしかにある、と思います。


だまされる、というのはいったいなんなんだろうかと思うんです。「こんなものには、だまされないぞ」というのが誰にでもあると思います。たとえば最近インターネット上で違法バイク販売というのが流行っているようですが、僕はこれにはだまされないんです。合法のバイクでさえホントに危ないってことを10年くらい前にさんざん体験したことがあるし、もっと快適なツーリングをしたこともあるので、こんな違法バイクを買うのは絶対にあり得ない、と判断できます。バイクに対する欲望を昇華し終えているので、もうだまされないわけなのです。
 

ところが、誰にでもころっとだまされる弱点みたいな箇所があって、僕はついこの間も、その自分の弱点をつかれて変なベッドを買ってしまい、これはイカンと思ってすぐに買い替えたんです。無印良品のちゃんとしたものに買い替えました。あとになって、なんで自分はあんなヘンなものを3万円も出して買っちゃったんだろうかと思って、行動を振り返ってみたんです。そうするとヘンなベッドを買う3日前の日記に、妙なことが書いてありました。


・長く続けている店はつねに改善を怠らない。急に人気が出た店はアラだらけだ。最強のシステムをよく見て見習うべきだ。
 

こんなメモを書いておきながら、なぜか派手な家具やさんで不健康なベッドを買ってしまったのです。見た目だけかっこ良くて寝汗とかカビとか寝心地とかまったく考慮していないものでした。そもそもベッドは健康を取り戻すための家具なのに、健康が度外視されているんだと気づいたんです。買う前に気づかない僕が悪いんですが。それでしょうがないので売って、無印良品の普通のやつを選びなおしました。迷っている時に自分の弱点をつかれたのでやっぱり失敗したんだなあと思います。3万円あったら買いたかった本とかカメラとか良いものが買えたのに。




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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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十六、七のころ 永井荷風

 
今日は永井荷風の「十六、七のころ」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
永井荷風は海外暮らしの経験が豊富で、また戦前戦後の東京の町並みを活写した日記を数多く残しています。
荷風は生前から有名な作家で人々によく読まれているし文化勲章も受賞している作家ですから、読む前は非常に高尚な貴族社会でも書いているのかと思っていたのですが、実際に読んでみると風俗や孤独ということをかなり熱心に書いていて面白いです。永井荷風は生涯独身で、また戦中戦後を貫いて風俗と美食を大切にし、ストリップ小屋に通い詰め、老いてもなお風俗嬢との恋愛に夢中だった人物で、個人の自由というのを最大限重視していたようです。
 
 


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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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源氏物語 初音

今日は源氏物語の初音を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
極楽のように華やかな庭で、源氏は客人を出迎えます。春の、花やいだ物語です。


この帖のタイトルである「初音」というのはウグイスの初音のことです。「ウグイスよ、この年はじめての声を聞かせておくれ」というふうに使われている言葉なんです。明石の姫君を六条院に送り出した母が、娘に手紙を書いているんですが、そこで「初音」という言葉が書き記されています。「ウグイスの初音」を「今年はじめての手紙」になぞらえて歌を詠んでいるんです。
こんな歌です。

年月をまつにひかれて経る人に 今日鶯の初音きかせよ
(長い年月ご成長を待ちこがれている母に、初のお便りを下さいまし)


すてきな手紙ですね。


この華やかな舞台になっている六条院というのは架空の邸宅なのですが、これを彷彿とさせる神社の一つに、北野天満宮があります。北野天満宮ってご存知でしょうか。京都市の北区にあります。金閣寺とかの側にある神社です。地図で言うとココです。春先に梅が咲いてきれいなところです。北野天満宮は学問の神様と言われる菅原道真を祀る神社なんですが、楼門や社はたしかに雅で、光源氏が住んでいそうな雰囲気があります。


源氏は「須磨・明石」の帖で、都を追われて亡命生活をしていたんですが、この物語のモデルと言われているのが、じつは「菅原道真が咎なくして京を追われて、九州太宰府に送られた」という歴史から来ているそうなのです。菅原道真が都から追放されたのが、源氏物語執筆のちょうど百年前です。菅原道真は失意のうちに亡くなりました。なにかとても良くないことが起きると、その出来事で苦しんだ人々の心情を鎮めるために祈り、祭りを執り行い、生きて残った人々を元気づけるためにさまざまな行事を準備したわけで、源氏物語という芸術もそうした祭としての意味合いを持っているように思います。


それにしても、源氏物語の中に菅原道真へのオマージュが込められていたなんてまったく知りませんでした。「そもそもそれは、何が始まりで成立したのか」というのを調べてゆくと、けっこう興味深い事実が判りますね。

   
前回のあらすじ(wikipediaより)
 
光源氏35歳の3月から12月。夕顔の遺児玉鬘は母の死後、4歳で乳母一家に伴われて筑紫へ下国し、乳母の夫太宰少弐が死去した後上京できぬまま、既に20歳になっていた。その美貌ゆえ求婚者が多く、中でも有力者である肥後の豪族大夫監の強引な求婚に困り果て、長男の豊後介にはかって船で京に逃げ帰った。しかし京で母夕顔を探す当てもなく、神仏に願掛けし、長谷寺の御利益を頼み参詣の旅に出たが、椿市の宿で偶然、元は夕顔の侍女で今は源氏に仕える右近に再会した。右近の報告に源氏は玉鬘を自分の娘というふれこみで六条院に迎え、花散里を後見に夏の町の西の対に住まわせた。年の暮れ、源氏は紫の上とともに、女性らに贈る正月の晴れ着選びをした。
 



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登場人物表

[genjimonogatarilinkshuu]
 
 






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露伴先生の思い出 和辻哲郎

 
今日は和辻哲郎の「露伴先生の思い出」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
和辻哲郎は夏目 漱石の弟子でもあった哲学者で、「古寺巡礼」や倫理学の本を書きました。夏目 漱石って友人や弟子がほんとたくさんいますね。
これは和辻哲郎が先師である幸田 露伴のことを思い出して書き記した随筆です。
  



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楽しき生涯 内村鑑三

今日は内村鑑三の「楽しき生涯」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
内村鑑三はキリスト教徒であり評論家であるかたです。キリスト教に関する話をいくつか書いています。今後紹介してゆきたいと思います。内村鑑三は日清戦争時代に戦争論を書いているのですが、日露戦争の頃から非戦論を説くようになりました。内村鑑三の本は、どのようにして戦時に非戦論を確立していったのか、というのに注目して読むと興味深いかと思います。


この「楽しき生涯」という作品は、内村鑑三の詩です。




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愛読した本と作家から 黒島傳治

 
今日は黒島傳治の「愛読した本と作家から」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。黒島伝治は、反戦や貧困についてを書き記した作家で、特別高等警察に目を付けられながら厳しい時代に生きていたようです。農民のためを思って地下活動をした作家のようです。
この作品は、読書のことを書いた短いエッセーです。
黒島傳治は、こう述べます。
 
 
トルストイや、ゴーゴリや、モリエールを(メリメは別として)よんで常に感じるのは、彼等は小説や戯曲を書くためにペンをとっていたのではない、ということである。彼等は、その時代の人間のため、生活のため、人生のために奮然としてペンをとっていたのである。彼等の思想や、立場には勿論同感しないが、彼等のペンをとる態度は、僕は、どこまでも、手本として学びたいと心がけている。
 
 


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レ・ミゼラブル(7) ユーゴー

 
今日はビクトル・ユーゴーの『レ・ミゼラブル 第一部 ファンティーヌ』
『第七編 シャンマティユー事件』を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
前回、マドレーヌ氏の謎を追った部下のジャヴェルが、奇妙な事実を述べてゆきました。
それは市長のマドレーヌ氏が、じつは生まれついての泥棒であるジャン・バルジャンではないのか、という内容です。ジャン・バルジャンは姿をくらましいったい何者になったのか、ということが中心になって語られてゆくのです。


ジャン・バルジャンは市長になったのか。
それとも老いてからふたたび林檎を盗んだ泥棒なのか。


ジャン・バルジャンはミリエル司教から「正直に生きてゆくように」と言って渡された銀の燭台を握りしめてからのち、姿をくらませていて、そうして何十年もたってから、林檎を盗んだ罪で再び裁判にかけられようとしているようなのです。ところが、泥棒であるジャンらしき男は「私はジャンではない。シャンだ」と言って、とぼけ続けているようである。


ジャンと、老人シャンの共通点はというと、状況や名前の響きが似ているんです。
マドレーヌ氏とジャン・バルジャンは、状況がかなり違う。かたや市長であり、かたや泥棒です。それから名前も違う。しかし、人格はかなり似ていると言っていいと思います。かりに元泥棒が善いことをして生まれ変わろうと思ったら、屋根裏部屋に住む貧乏人の家の中に無断で立ち入って金貨を置いていったりすると思います。マドレーヌ氏には、どうしても常人には理解しがたい子どもじみた奇行が残っているんです。


ミリエルという猛烈な性善説を説く司教と、生まれついての泥棒ジャンが一緒になったら、たぶんマドレーヌ氏のような人間になる。馬車とがれきに埋もれた老人が、じつはツーロンの元囚人だったと知ったとたんに、青ざめながら一人で助けようとしたのも、納得がゆくんですよ。そこに自分が埋もれていたように思うからです。じゃあやっぱりマドレーヌ氏がジャン・バルジャンなのか。もしそうなら、マドレーヌ氏はこれからどうするつもりなのか。


ある死刑囚が牢獄の中で本を読む機会を得て、周囲からの期待に応えるように小説家になったという史実があるのですが、このレ・ミゼラブルという物語も人は状況次第で変わる、ということが書いてあるように思います。それでマドレーヌ氏はいろいろと状況を変えようと奮闘しているのだと思います。状況次第で変わるというよりも、人との出会いによって大きく変わっているのかもしれません。
 



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