幻の園 豊島与志雄

 
今日は豊島与志雄の『幻の園』を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
豊島与志雄はユーゴーのレミゼラブルの翻訳をした人として有名です。これはごく短い随筆なんですが、内容が好きだからかもしれないのですが、すごく読みやすいというか、文章に人の気配を感じるというか、言葉遣いが美しいように感じます。文字を読んでいるだけで作者の祖母の印象が、鮮やかに浮かんでくると言うか、自分にもこれに似た記憶はあったのだということに気付くわけで、忘れていた記憶を呼び覚ますようなエッセーだと思います。良い記憶というものが祖母に映し込まれ、悪い存在というものが「お化け」という言葉に集約されていて、それから広くて美しい庭の描写がある。少年は空想の中で「同胞」のことを思い描く。生まれてじきに亡くなってしまった兄という存在があって、それがきっかけになって少年の空想の中にまだ見ぬ親友の姿が思い浮かんでいる。なにか良い可能性について考えていて、それが美しい空想に結実しているというか。これ、一つ一つの空想が、1本の映画になるような奥行きがあるように感じます。たぬき遊びとか、ぼくたちは姉弟かもしれない、とか。子どもの頃の友人との記憶が神秘的であると思うのですが。そのような子どもらしい空想が崩れる瞬間の描写も印象的です。
 
 
 
 



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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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