小説の読者 芥川龍之介

今日は芥川龍之介の「小説の読者」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
この前、夏目漱石が芥川龍之介に宛てた手紙について紹介したので、再び芥川龍之介の本を幾つか読んでみました。新潮の文庫本とかの紙の本で読むのがいちばん良いと思いますが、明かりの本でも全文縦書きで芥川作品を読めますよ。「蜜柑」とか、「杜子春」とか、「河童」とか、「蜘蛛の糸」とか、「トロッコ」を公開しています。
 
 
芥川龍之介は海外の物語を日本用に翻訳するということを主軸に置いて小説の創作をしてきた作家なのですが、かなりクールに見える芥川龍之介が、「どういうものが良い読書なのか」を書いています。芥川龍之介は、小説の価値基準をこう記しています。
 
 
  何が僕の評価を決定するかと云へば感銘(かんめい)の深さとでも云ふほかはない。それには筋の面白さとか、僕自身の生活に遠いこととか、或はまた僕自身の生活に近いこととか云ふことも勿論、幾分か影響してゐるだらう。然しそれらの影響のほかに未(ま)だ何かあることを信じてゐる。
 
 
「何か」ですよ。「何か」があることを信じている、と記して明言していないんですが、かっこいい文章だと思いました。芥川龍之介にとっては、夏目漱石が送ってきた手紙こそが、この感銘を象徴していたのだと思います。
 
 
グーグルブックスに「芥川龍之介房総の足跡 市原善衛著」という本が公開されていて、この手紙の詳細が記されているので、ページをスクロールしながら、42ページ目をちょっと読んでみてください。
 


漱石からの手紙を受けとった芥川龍之介が、漱石に対して「先生」と言ってですね、とりあえず牛のようにゆっくりと歩むことにしたという旨を、興奮したときにありがちなですね、的外れな内容を含みながら、手紙に記して送っているんですよ! 
 
 
この「小説の読者」は、ほんの3ページの芥川龍之介のエッセーなんですが、芥川龍之介の指摘している作品がどういうものかを想像するのがおもしろかったです。
 
   

 
 
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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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