ゲーテ詩集(30) 生田春月訳

今日は生田春月訳のゲーテ詩集(30)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
ゲーテは花と感情を結びつけて詩を描いています。今回も、ゲーテの詩を翻訳した生田春月の詩を1つ紹介します。
 
 
若き女性に与へて     生田春月

うるはしき面輪に匂ふ春の光りに
ゆるやかに水の流るるほとり、
おもひをゑがく君たちの心の鏡、
その清き瞳とこぼれいづる頬笑やいかに。

くろかみに光りかがよふ秋の入日を
ふりはへて窓かけしぼり見る夕、
あこがれゑがく君たちの善き魂の
花と咲きづるかぐはしき匂ひはいかに。

咲く花の蕊(しべ)の中なるその秘密を、
波打つ海の底なるその恐れを、
風わたる林のなかのそのさやぎを、
めぐる日月のうつろひを、君も知るゆゑ。

真珠(またま)なす少女(をとめ)の身にもおそひくる
そのくさぐさの憂ひ、痛みを
心離れて堪えがたみ、生きは迷ふも、
その迷ひ、その憂き中に生命めでたし。

うらわかき少女子たちの行末の
幸をねがひて、詩人われ告ぐるはかくぞ、
苦しとも憂しとも君よ、捨てたまふな、
又となき世に、ひたすらに生くる勇気を。
 
 
 
ゲーテは、ドイツの庭園でのできごとを印象的に描いています。
 
 

 
 
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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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