農民文学の問題 黒島傳治

今日は黒島傳治の「農民文学の問題」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
農民と芸術に関する随筆というと、他に宮沢賢治「農民芸術概論」などがあります。
 
 
プロレタリア文学がかっこ良いなと思うんですが、黒島伝治はその中でも、農民の生について追求した作家です。この評論の中に、小林多喜二と中野重治氏のことが記されているんです。中野重治氏という文学者は戦前には小林多喜二たちと共に文学を創って、戦後も創作活動をずっとつづけていた方なんですが、小林多喜二がもし長生きしていたら1970年頃まで文学を作りつづけていたんだろうなあということに気がついてすごく驚きました。
 
 
黒島伝治が、農民たちの生を描きだした小林多喜二や中野重治氏の作品を紹介するときに「素ぼく」ということばを使っているんですよ。
 
 
これを読んだときに、あっと思ったんですよ。ぼくは記憶力がよろしくないほうなのであんまり物事を覚えていないんですが、中野重治氏が1928年に書いた随筆をこの前読んで「素樸(そぼく)」ということを大切にして居る、という一文を思いだしたんですよ。
 
 
これほんとすごく良いんで、興味のある方は、ぜひ全文を読んでみてください。「ちくま日本文学全集39 中野重治」という文庫本に掲載されています。
 
 
黒島伝治は中野重治の「素樸ということ」という随筆をかくじつに読んでいて、それから文芸戦線というところで作品を発表したり、シベリアへ行き、闘病をして、という人生を歩んだんだなあと思いました。
 
 
黒島伝治がこの随筆で語っている「日本農民文学会」なんですが、これは戦後すぐに和田伝という方が引き継いで再スタートされたようで2013年の現代もずっと続いている文芸誌なんですよ。昔の同人とか文芸誌ってほとんどが活動を終えているんですが……。長らく生き残っている言葉というのがかっこ良いなあと思います。

 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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