オリンポスの果実 田中英光

今日は田中英光の「オリンポスの果実」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
オリンピックが日本で開催されるそうです。やっぱり陸上競技を自分の眼で見てみたいなと思うんですが、いったいいつ予約すれば良いんでしょうか。よほど注意してあらかじめ予約しておかないと、たぶんとれないと思うんですが。それからパラリンピックの100メートル走というのをぜひ自分の眼で見てみたいです。
 
 
えーと、ぼくは今回はじめてこの田中英光の小説を読んだんですが、この作家は1932年にロサンゼルスオリンピックにも出場した元ボート選手で180センチの巨漢の男で、これ、じつはどうもかなりの実話で、しかもものすごく長いラブレターらしいんです。
 
 
「オリンポスの果実」という小説がどういう話かというと、ある選手が、アメリカで行われるオリンピックへの船旅の途中に、熊本秋子という若い選手に恋をするんですよ。作家の田中英光がオリンピックに出場したことについて、自分の記憶をたどってその頃の心情を書き記しています。かなり実話に近い話なんだと思います。読点の「、」が多くてでですね、ちょっとたどたどしい文体なんですよ。なんだかほんとに1932年ごろのオリンピック選手の内面がこう、見えてくる感じがするんです。
 
 
この数年後の1941年に、日本帝国軍がハワイで真珠湾攻撃を行ったわけで、ぼくはむかし戦後になってから日本とアメリカの交流が増えたと思っていたんですが、当時の本をいろいろ読んでいくと、戦争が始まる前に、もうすでにアメリカとの文化交流というのはかなり深いところまで完成していたんだと言うことが判ります。こういう海外との交流があったので、戦後すぐに排外主義を廃絶して民主主義と言うことが定着したんだと思われます。
 
 
そういえば2012年のロンドンオリンピックあたりから、オリンピック選手のツイッターが読めるようになったわけで、なにかそういうのを見ながらスポーツを観戦するのもまた新しい楽しさがあるんだろうなあと思いました。
 
  
主人公はとにかくしじゅう捜し物をしているんですよ。オリンピックのユニフォームについてなんですが、それをなんと大会前に無くしてしまう。非常に困ってしまって、最終的にはそっくりのものを作り直してもらった。しかし比べてみると本物とやっぱり違うところがある。この焦りは、慣れない大会に出場するときのあの緊張感と、かなり共通するものがあるような気がしました。


主人公は体格が良くて真面目っぽいんですが、とにかくモテたいんですよ。恋愛がしたい。そこがなんかよかったです。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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