ファウスト(10) ゲーテ

今日はゲーテの「ファウスト」その(10)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
前回、悪魔がマルガレエテの部屋にのこしていった宝石箱をですね、僧侶が悪魔払いをするように持ち去っていってくれたわけなんですよ。しかし悪魔は目的のためならば手段を選ばないというか、主人公ファウストと共犯関係となっていって、さらに高価な宝石で少女マルガレエテに、恋の目覚めを与えようとするんであります。
 
 
別の本の話ですが、きのうは哲学者のウィトゲンシュタインが残した日記を読んでいたんですが、その日記はもうほぼ完全に実話が記されているんですが、このゲーテのファウストのように、少女に恋をしているんですよ。ハンサムな哲学者が恋について日記に書き記している。ウィトゲンシュタインは現実の社会に生きているわけですから、悪魔と手を組んで恋愛を成就させようとはしないわけで、こんなことを書き記しています。
 
 
三月一日
 
マルガリートは私のことが特に好きではない、と想定する根拠が今やある。そしてこれに関する事態は私にとって奇妙なものだ。私の中のある声は、それなら終わりだ、この辺にしておけ、と言う。——そしてもう一つの声は、そんなことに屈してはいけない、その覚悟をしなければならない、どんなに望みのことであっても、あることが起こるのを前提にしてお前の人生を築いてはいけない、と言う。
 そして最後の声が正しい。ただそれに従うとは、まさに生き、そして痛みに苦しむ人間の場合である。その人間は痛みによって生きる喜びが奪われないように闘わなければならない。(ウィトゲンシュタイン哲学宗教日記 鬼界彰夫訳)
 
 
それでウィトゲンシュタインは、異性を「いつも自身の手で弄びたい」と思うような人間は、それは正しい愛を抱いていないのだと指摘しながら、日記をこう締めくくっています。「神が彼女とともにありますよう!」
 
 
この物語では、悪魔とともにあるファウストとマルガレエテの恋が描かれてゆきます。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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