あはれ今 ダンテ・アリギエリ

今日はダンテ・アリギエリの「あはれ今」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
ダンテの神曲を読みはじめたので、今日はダンテの詩を紹介したいと思います。ダンテは神曲という文学作品で、地獄と罰について延々書き記していったのですが、どうしてこのように怖ろしいことや、悲しみやなげきや滅びというのを描いていったのかというと、ダンテの詩の言葉によれば、それは愛ということが意識の中心にあるからだということが推察されます。
 
 
ダンテは権力争いから追放され、自身の衰退を意識してから神曲やもろもろの詩を記していった作家で、かつての栄光と、それが失われた自身の境遇を詩や文学に昇華していっています。ダンテの神曲は、キリスト教圏以外の人々にたいして無慈悲だ、という疑いようのない指摘がなされた評をいくつか読んだんですが、それはたしかにそうなのかもしれないなと思いつつ、ダンテが悲劇を描くのは、どうも作家自身の失われてゆく愛について思索していった結果なんじゃないかなということを、この「あはれ今」という一篇の詩を読んで感じました。
 
 
ダンテは記します。
 
 
 あはれ、今、「愛」の路(みち)行く君たちよ、
 止りても見よ、世の中に、
 われのに似たる悲をする人ありや。
 願はくば、わが言ふところ、聞き終り、
 さもこそと、憐(あはれ)み給へ
 
 
ダンテの詩は、今を盛りに生き生きと活動する人々と、零落する詩人との世界観が二重写しとなって現れてくるものに思えました。最後の一文がとても良いんですよ。わずか3ページの短い詩ですので、ぜひお読みになってください。

 


 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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