神曲 地獄(17) ダンテ

今日はダンテの「神曲 地獄篇」第十七曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
さらなる絶壁の底へと入ってゆくのに、師ウェルギリウスはゲリュオンという怪物の背中に乗ることを考えるんです。この怪物、じつに恐ろしい雰囲気が漂っています。こう記されています。この怪物は汚いあざむきの権化で、顔は正義の使者のように柔和だが体は蛇そのもので、はげしい原色のもようが体中をおおっている。師はこの怪物と、地獄の底へゆく交渉をするんです。その間、ダンテは第七の谷をもう一度良く見てくるのだと言われます。
 
 
死者達はみな悲嘆にくれてさ迷っている。彼らはみな高利貸しで、不気味な紋の入った財布を首からぶら下げている。どうしてダンテはこういう描写をしたんだろうか……、と茫然としていました。あらゆる悪のありさまを描こうとしたわけですが、火に焼かれ苦しみながらいつまでも金のことだけを考えつづけるというのを、ダンテは読者に辞めてほしいんだろうというように思えました。キリスト教では推奨されている「社会を活性化する高利貸し」という人々を、ダンテがなぜ否定するように描いたのか。かなり謎です。このあたりがどうも、西田幾多郎が「ダンテの神曲は、平等さに欠ける物語だ」と批判した箇所なのかなと思いました。イスラム教ではそういえば高利貸しを禁じているそうなんですが……。ダンテの生きていた時代のことをもっと知っている人が読めば、ここらへんの謎は解けるんだろうなあと思いました。
 
 


 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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