神曲 地獄(20) ダンテ

今日はダンテの「神曲 地獄篇」第二十曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
今回、象徴的におそろしい描写がありました。頭が前後逆になってしまった人々が、いつもあとじさるようにして歩いているという地獄の描写です。禁断の魔法を使った者、禁じられた未来を占った者がここに居るのでした。不自由に苦しむ人々を描いていて、重い内容に感じました。ダンテは岩のたもとにもたれ悲しみます。師いわく『泣くな。慈悲をおしとどめてこそ、そのための仕事が成せるのだ』
 
 
山川訳はこうです。
 
 
我はげに堅き石橋の岩の一に凭(もた)れて泣けり、導者すなはち我に曰ふ、汝なほ愚者に等しきや 
夫れこゝにては慈悲全く死してはじめて敬虔生く
 
 

 
 
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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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