蝙蝠の歴史 片山廣子

今日は片山廣子の「蝙蝠の歴史」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
片山廣子といえば「子供の言葉」という随筆が有名で、はっとするようなことが書いてあります。


今回のエッセーでは、コウモリに関する噂や伝承についての歴史を書いています。いわゆるホラ話の歴史なんですが。日本の昔話のような動物譚が、キリスト教に関連したものにもあるそうです。ぼくはどうも知らなかったのですが、動物の体がこうこうこうなっているのは、その先祖がかつてこういうことをしたからですという、典型的な因果応報のことが書かれていて、これは日本の古い昔話だけでは無いんですね。知らなかったです。片山廣子はこれを「古いゲエルの伝説」と書いているので、これはケルト神話のことだと思うんですが、調べてみても原典は、ぼくには発見できませんでした。古いホラ話ですが、興味深い内容でした。
 
 
コウモリは、闇と夜を代表する生きものとして、中世キリスト教美術ではよくコウモリの羽を持つ悪魔が描かれています。魔女はコウモリのすがたをしているという俗信は、ダンテが神曲で描いた、コウモリの翼をもつ魔王サタン(ルシファー)の描写によって一般的な空想として定着した、そうです。世界大百科事典にそう記されていました。
 
 
もっとも苦しまれている人の目の前で、「ぼくの体はなんと美しいんだろう」と言いながら優雅に飛びまわっていたコウモリは、いまわのきわのキリストにほんのかすかに見つめられた。その一瞬のまなざしによって彼は美しい色彩を失って、その後は闇の中で生きることとなった……。コウモリはキリストを裏切ったユダの生まれ変わりであるそうです。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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