神曲 浄火(17) ダンテ

今日はダンテの「神曲 浄火篇」第十七曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
ダンテは、怒りと平穏の関係性を描くのに、虚妄とでも言うのか、怒りというのが濃霧や幻のように立ちあらわれて、それが師の導きによって正しく消えるんだと言うことを表現しています。なんだか妙に興味深かったです。
 
 
それからダンテと師は、怠慢の罪を清める環道へと入るのですが、愛の勤めを欠いたがために、この罪を背負った人々が居るのであります。それでなぜ愛をもつ者が怠惰に陥るのかという問題を、かなり評論的に記していっています。古代の哲学の話を聞いている感じなんです。自然的な愛というのはそもそも誤りが無いというんです。自分を愛するということや、生存への本能が自然に発展したようなものだと思います。ところが意識的な愛というのには不純な目的が入っていたり、過不足が原因で誤りが生じるそうです。自分が愛されなくなるのでは無いのかという不安があって、隣人の不幸を愛するようになってしまうと、怠慢の罪におちいって、この煉獄にまわされてしまうのだそうです。
 
 
ダンテがいうには、じぶん自身や神を憎むことは原理的にありえない、と言うんです。それで歪んだ愛というのがどこに矛先を向けるかというと、他人にのみ向かって、それは不寛容・居場所を奪われる恐怖・怒り、となって現れると言うんでありました。
 
 
愛ゆえに諍いが生じるという、神話上の物語も引用されていて、調べれば調べるほどなんだか興味深い内容でした。もうすこしギリシャ神話にくわしければもっと楽しめるだろうなあと思いました。本文はもっとこう、なかなかむつかしい話でした。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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