秘密 竹久夢二

今日は竹久夢二の「秘密」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
竹久夢二は画家なんですけれど、随筆や短編もいくつか書いています。絵のイメージにそっくりで、じつにロマンチックな文章でうたれます。竹久夢二は少女に対する感覚がじつにするどいです。こんなことを書くんですよ。
 
 
  泪(なみだ)とさへいへば悲しく流れるとばかり、世間では思つてゐらつしやらうが、少女達の夢の国では、嬉しいにつけ、かなしいにつけ、くやしいにつけ、なつかしいにつけ、わけもなくこぼれるのです。
 
 
それから、少女がほんのすこしだけほほ笑んでいるその意味を、夢二は、こう解きます。母にいったい何がおかしいの、ときかれても、とくに理由もなく静かにほほ笑んでいる。どうしてかというと、夢二はこう記します。
 
 
  そんな時に、黙つて微笑んでゐることが夢の国を、より美しく、より楽しいものにする掟であつた。微笑ほど安全な答がどこにあらう。さうする事によつて、夢の国は少しも犯されず、知らずにただうら若い少女だけが、永遠に占領することが出来るのであつた。

 
さまざまなことを秘密にしてほほ笑んでいるという、10何歳かの頃に出会った少女にあまりにも似ていて驚きました。普遍的な少女像だと思いました。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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