神曲 天堂(26) ダンテ

今日はダンテの「神曲 天堂」第二十六曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
今回は、あのアダムが登場します。アダムです。最初の人です。
 
 
ダンテは前回、あまりにも高貴な光明を見ようとして、眼をくらませ、眼がおかしくなってしまったのではないかと、不安に思います。実際に目が眩んで、主人公ダンテはなにも見えなくなってしまったのであります。
 
 
あっ、と思ったんですが、子供のころ、とても正しいことを知ると、現実にあることのほとんどが不正なことに思えてきたことがあったわけなんですが、ダンテのこの天堂26曲の描写はまさに、正しすぎることに接した時に起きる、不安や混乱の描写なのでした。
 
 
神曲のこの描写が印象に残りました。「君の心は乱れたが、壊れて消え去ったわけではない」山川訳はこうです。
 
 
信ぜよ、汝の視力は乱れしのみにて、滅び失せしにあらざるを
 
 
えーと、モーセはある重大な場面で「私は、もろもろの善を、おまえの眼に見えるようにする」という声を聞いたと。それをダンテは思いだすのであります。
 
 
言葉づかいがじつにおもしろいんですよ。今回は、「歯」です。歯。愛をもって大きなものが自分を噛んでくると言うんです。不思議な描写です。
 
 
この愛が幾個(いくつ)の齒にて汝を噛むや
 
 
それから、なぜ知恵の樹の果実を食べて、楽園を追放されたのか。その理由が語られます。人の限界を超えたからだ、というのであります。非常にベタな日本語で言うと、過ぎたるはなお及ばざるがごとし、ということに近いのかなと思いました。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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